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【グラニュース】


楢崎が代表引退 W杯完全燃焼で決断

2010年9月8日 紙面から

試合終了後、サポーターの声援に手を振って応えるGK楢崎。右は川島=長居陸上競技場で

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 楢崎が国際Aマッチ77試合目となるグアテマラ戦を最後に代表から身を引くことを表明した。「(代表メンバーの)リストからとりあえず外してくださいと、この合宿の最初に原さんに伝えました」と話した。「引退という感じで伝えたわけじゃない。GKが全員いなくなったら考えます」と負傷者続出の場合など非常事態で緊急登板する可能性はあるが、これが事実上の代表引退となった。

 完全燃焼が決断の決め手となった。「W杯で全部出しきろうと思っていた。それが一番」と説明した。今年のW杯南ア大会では大会直前にスタメンから外れたが、それでも悔いは残らなかったという。帰国後、7月上旬には「これが最後と前回(06年ドイツ大会)でも思ったが、年齢も重ねた今大会はそれ以上」とも話していた。

 多くの関係者にも相談したという。「ずっと考えていたけど、なかなか整理はつかなかった。ピクシー(ストイコビッチ監督)は理解してくれた。みんなには『もっとできる』と言われたけど」。約2カ月、熟慮の末に出した結論だった。

 「幸運なことに20歳から選ばれてW杯に4回出て、いろんな経験をさせてもらった。今まで僕がしてきた経験を、もっと多くの選手に体験してほしい気持ちがある」

 96年12月のアジア杯で初招集されて以来、14年の長きにわたって日本のゴールマウスを守り続けた。02年日韓大会では正GKとして初の16強進出に貢献し、日本人で初めてW杯4大会連続でメンバー入りの快挙を成し遂げた。日本サッカー史上に残る守護神は今後、リーグ初優勝へ首位を走るグランパスに全精力を注ぐことになった。 (塚田陽一郎)

 

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