元国会議員が証言「ツレの女が意識ない」と連呼した…第３回公判

　昨年８月に合成麻薬ＭＤＭＡを飲んで容体が悪化した飲食店従業員・田中香織さん（当時３０歳）を死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪など４つの罪に問われた元俳優・押尾学被告（３２）の第３回公判が７日、東京地裁で開かれた。押尾被告にＭＤＭＡを渡した罪で服役中の泉田勇介受刑者（３２）ら２人が証言した。泉田受刑者に続き、証人として匿名男性が出廷したが、東京地検はこの日、同男性が元国会議員・Ｂ氏であることを明かした。

　検察官（以下検）　被告といつから知り合った。
  Ｂ氏（以下Ｂ）　スポーツクラブで昨年３月ごろ。トレーニング時間が重なり声をかけ合うようになった。

　検　８月２日午後６時４３分、被告から証人に１分４３秒間の通話記録があります。
  Ｂ　友人と中華料理店にいるときに電話がありました。「ツレの女が意識がない。やばいっすよ」と連呼した。

　検　午後６時５５分に被告に電話している。
  Ｂ　「（被告と共通の）友人に連絡させるから落ち着きなさい」と言った。

　検　午後６時４３分の電話でどんな話を。
  Ｂ　速やかに１１９番通報しろ、と。

　検　心臓マッサージや人工呼吸という言葉は。
  Ｂ　ない。

　検　午後７時３分から約１分間電話した。
  Ｂ　１１９番したか確認するため。

　検　被告の返答は？
  Ｂ　答えませんでした。「マネジャーを呼んでいる。付き人を呼んでいる。まだ来ない」と。

　検　午後７時１０分に被告から２分１４、１５秒の電話。
  Ｂ　「友人が電話してくれない」と。

　検　女性の容体は？
  Ｂ　「もういっちゃってるんです。死んじゃっているんです」と。

　検　Ｂ氏は被告と親密な関係だった。
  Ｂ　親密ではないが「日本とアメリカの懸け橋になる俳優になる」という夢を持ち、良い印象は持った。

　弁護人　あなたから１８時５５分、１９時３分、１９時４７分に電話をした。
  Ｂ　１度目は友人に電話をさせるから落ち着けとの指示、２度目は通報したかの確認、３度目は救急車を早く呼ぶようにと。「もう大丈夫です」と言われた。