鈴木宗男衆院議員の実刑確定へ
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鈴木宗男衆院議員の実刑確定へ

9月8日 15時8分 twitterでつぶやく

鈴木宗男衆議院議員が北海道開発庁長官だった当時、地元の業者からわいろを受け取ったとして受託収賄の罪などに問われた裁判で、最高裁判所は鈴木議員の上告を退け、懲役2年の実刑が確定することになりました。これによって鈴木議員は国会議員の資格を失い、今後、収監されることになりました。

衆議院議員の鈴木宗男被告(62)は、当時の北海道開発庁の長官に就任した平成9年から翌年にかけて、地元の2つの業者からあわせて1100万円のわいろを受け取ったとして、受託収賄とあっせん収賄の罪のほか、政治資金規正法違反と国会での偽証のあわせて4つの罪に問われました。鈴木議員は「わいろは受け取っていない」などと4つの罪すべてについて無罪を主張しましたが、1審と2審は「わいろを渡したという業者の証言は信用できる」などとして懲役2年の実刑を言い渡し、鈴木議員がおととし上告していました。最高裁判所第1小法廷の金築誠志裁判長は「被告は北海道開発庁長官の権限を利用して公共工事の受注業者を決め、社会の信頼を損なった」などと指摘して、8日までに上告を退ける決定をし、懲役2年の実刑と追徴金1100万円の判決が確定することになりました。決定に対しては、3日以内に異議を申し立てることができますが、申し立てが認められるのは決定文に書かれた固有名詞や数字に誤りがある場合などで、原則として結論が変わることはありません。判決の確定によって鈴木議員は国会議員の資格を失い、今後、収監されることになります。これまでの政治家のケースでは、上告が退けられてから収監されるまで1か月から2か月程度かかっています。鈴木議員の刑は懲役2年ですが、捜査段階や裁判中にこう留されていた期間のうち220日が除かれるため、服役する期間は長くても500日程度になる見通しです。また、公職選挙法の規定によって、鈴木議員は刑期を終えても5年間、選挙に立候補することができません。