＜別府女性殺害＞大きな手？で絞殺、骨折３カ所

　大分県別府市明礬（みょうばん）で神戸市垂水区の看護師、横手宏美さん（２８）が絞殺体で見つかった事件で、首の骨の折れ具合などから、犯人は手が大きく力の強い人物である疑いの強いことが捜査関係者への取材で分かった。横手さんの母親は８月３１日夜に横手さんにメールを送っていたが返信がなく、３１日夕、現場から約５キロ離れたガソリンスタンドの防犯カメラに横手さんの軽自動車とよく似た車が映っていたことなどから、３１日夕方から夜にかけて事件に巻き込まれた可能性が出てきた。

　捜査関係者によると、横手さんの死因は正面から手で首を絞められたことによる窒息死。首の舌骨など３カ所の骨が折れていたが、骨折個所を調べた結果、大きな手の人物の可能性が高いという。また、手で若い人の首を絞めて窒息させ、首の骨まで折るには相当強い力が必要という。

　県警によると、横手さんは兵庫県洲本市の家族に「１人で九州旅行に行く」と話し、先月２８日に神戸を出発。横手さんが残した日記には福岡や熊本、宮崎などを回ったことが書かれ、３１日夕に大分入りしたとの記述があった。家族の話では、夜には必ず家族と連絡を取り、旅行中の写真を携帯電話で送ってきていたという。

　また、遺体発見現場から約５キロ離れた別府市内のガソリンスタンドの防犯カメラに３１日午後６時１６分、横手さんの軽自動車と同型とみられる同じ水色の車が国道を現場方向に走るのが映っていた。同店は同５〜７時に撮影分のビデオを県警に提出したという。

　一方、県警は現場周辺で横手さんの目撃情報や接触した人を捜しており、２０〜３０代のスウェーデン女性が別府市内の旅館などに泊まった形跡がないか調べている。横手さんを目撃した可能性があるらしい。横手さんの遺体発見現場の近くにある「鍋山の湯」は、外国人観光客もよく訪れる。【祝部幹雄、高芝菜穂子、深津誠】

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