イラク戦争取材 230人死亡
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イラク戦争取材 230人死亡

9月8日 15時39分 twitterでつぶやく

ジャーナリストの権利を守る活動をしている「国境なき記者団」は、イラク戦争の取材中、死亡したジャーナリストの数が230人に上るという報告書をまとめ、「第2次世界大戦後の戦争や内戦による死者の数としては最も多く、取材の安全を確保するイラク政府の取り組みが不十分だ」と批判しています。

パリに本部を置く「国境なき記者団」は、アメリカ軍の戦闘部隊がイラクから撤退したことを受けて、イラク戦争の開始後、現地で取材中に死亡したジャーナリストについて7日、最新の報告書をまとめました。それによりますと、7日までの死者数は230人に上り、ベトナム戦争の63人や、1990年代に起きたアルジェリアの内戦での77人を大きく上回り、第2次世界大戦後の戦争や内戦などによるジャーナリストの死者数としては最も多くなったということです。死者のうち、およそ70%は、明らかにジャーナリストを標的にして殺害されたとみられます。また、ジャーナリストの誘拐も頻繁に起きていて、90人以上が誘拐され、少なくとも42人が殺害されたとしています。しかし、ジャーナリストの殺害で犯人を特定できたケースはわずか1%にすぎず、「国境なき記者団」は、「取材の安全を確保するイラク政府の取り組みが不十分で、民主国家としての将来が危ぶまれている」と批判しています。