「去年から各大学とも一気に4年生向けの就職対策を始めました。立教では以前から『4年生担当』を置いて力を入れています」
関西大学法学部の4年男子は、60社にエントリーし、30社ほどを受けた。
「面接まで行ったのはそのうちの十数社。結局、全部ダメでした。僕の周囲でも、内定をもらったのは半分くらいです。もう単位はすべてとってしまっているので、留年は考えていません。卒業後も就活を続けるか、派遣社員になって働くかの二択です」
現在1社結果待ちだという獨協大学外国語学部の4年女子は、もしダメだったら実家にもどるという。
「50社くらい説明会に行き、書類が通ったのが30社ほど。最終まで行ったのは、現在進行形のものも含めて金融3社と不動産1社です。メインはアパレルでしたが全部ダメで、商社や鉄鋼などもダメでした。
某大手通信社の関連会社では、役員から2時間ほど延々と説教されて、しまいには泣いてしまいました。それで最後に、『ウチでは採用しないけど、どこかで内定もらったら私に連絡して』って。意味がわからない。
もし全部落ちたら、両親が自営業をしているので地元にもどって手伝いをしようと思っています。就職課で聞いたところでは、大学全体で5割くらいしか決まっていないみたいです」
"東大ブランド"もきわめて厳しい。冒頭にも登場した、昨年留年して、就活に再挑戦した東京大学文学部の4年男子が実情を語る。
「教養学部時代のクラスメートは25人ほどでしたが、去年ストレートで卒業できたのは11人で、残りのほとんどは就職浪人。これが東大生の就活の現実だと思います。僕もその一人で、今年は30社ほど受けて全て撃沈しました。エントリーシートや筆記は通るのですが、面接になるとほとんど1次で落ちてしまう。
喋りがスムーズでないのが原因だと思いますが、口先だけで中身のない連中がいくつも内定を取っているのを見ると、忸怩たる思いです。仕事をやったら負けない自信はある。人並み程度にはコミュニケーションもとれます。でも、そこは見てもらえない。悔しいですね」
同大教養学部の4年女子も、東大ブランドが通用しなかった。
「マスコミを中心に5~6社受けて全部落ちました。正直言って、就活をナメていたところがあったと思います。私の第一志望は国家公務員・種をとって外務省に入ることだったので、就活は滑り止め気分でした。それだけに、全滅したときは世界が暗転しました」
早稲田大学政治経済学部4年の男子も、
「僕のゼミの学生18人のうち内定がでているのは9人だけ。他のゼミに聞いても、内定率は良くて7割くらいだと思います」
という。
「日東駒専」(日本、東洋、駒澤、専修)や「大東亜帝国」(大東文化、東海、亜細亜、帝京、国士舘)などの就職状況も悲惨だ。前出の就職情報サイト担当者は言う。
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