フナミタカオです。
確定申告期間に突入しましたが、皆様e-Taxでの申告はできましたでしょうか?これまでは、僕の確定申告は還付申告だったので、納税したことが無かったのですが、先日、納税のお手伝いをしたので、その体験を報告します。
「電子納税」は申告同様、なかなか手強かったです。
苦闘の末、銀行の「ペイジー」を使って自宅から納付できたのですが、「ペイジー」に至るまでに、いつもの難解なドキュメントを解読する必要がありました。できてみれば、それほど大変じゃないので、ぜひ、皆様もあきらめずに、「電子納税」チャレンジしてくださいませ。
確定申告がすんで、納税が必要なときは、その分の税金を支払う必要ができてきますが、電子納税をすれば、自宅から支払えるはずです。
納税の方法
国税庁の平成20年分確定申告特集>納税・還付の手続
によると納税の方法には、以下の3つがあるとされています。
1. e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用して電子納税
e-Taxでは、ATMやインターネットバンキング等を利用して納税ができます。初めてe-Taxをご利用される場合は、開始届出書の提出(送信)などの事前準備が必要です。2. 現金納付
金融機関又は所轄の税務署等で納付できます。3. 振替納税
預貯金口座からの自動振替により納付できます。
この「e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用して電子納税」をすればいいのですが、電子納税の解説ページである「電子納税とは」というページが、期待どおり難解なページ。
電子納税は、自宅に居ながらにして国税の納付手続が可能となることから、金融機関の窓口まで出向かなければならない、あるいは窓口が開いている時間しか納付できないなどの場所・時間的な制約がなくなるというメリットがあります。ということで、「おー楽になりそうじゃん!」とわくわくさせてくれるのですが、その下に
電子納税には登録方式と入力方式の2つの方式があります。登録方式とは、e-Taxソフト等を使用して納付情報データを作成し、e-Taxに登録することにより、登録した納付情報に対応する納付区分番号を取得して電子納税を行う方式です。
入力方式とは、e-Taxに納付情報データの登録は行わず、登録方式の場合の納付区分番号に相当する番号としてご自身で納付目的コードを作成して電子納税を行う方式です。
登録方式?、入力方式?、「チンプンカンプン」と頭の中でベルがなります。何いいたいのか、全然わからない。しかし、ここで、めげては電子納税はできません。大丈夫、日本語です。落ち着いて読んでみましょう。
まず、
登録方式とは、e-Taxソフト等を使用して納付情報データを作成し、e-Taxに登録することにより、登録した納付情報に対応する納付区分番号を取得して電子納税を行う方式です。
ですが、この方式は、e-Taxソフトという難解なソフトを別途使う必要があり、年に一度の確定申告の場合には、考慮しなくてよいです。申告所得税・法人税・消費税以外の税や、加算税、延滞税を払うには、必要らしいですが、該当しない方は迷わず「入力方式」を選びましょう。
入力方式とは、e-Taxに納付情報データの登録は行わず、登録方式の場合の納付区分番号に相当する番号としてご自身で納付目的コードを作成して電子納税を行う方式です。と、こちらも、何をいってんだか、よくわかりませんが、要するに、「ペイジー」で支払えますよということです。 「ペイジーで支払うために必要な納付目的コードの作成を自分でしてね。」といってます。えっ!番号自分で作るの?マジ! ですよね。だいたい、納付コードってなんだ、そんなもの間違ったらどうするの?と不安にさえなります。 もう一度、落ち着いてください。 実はこの「納付コード」は「ペイジー」で支払うときに必要な一つの項目なんです。
「ペイジー」は金融機関が提供するサービスで公共料金の支払い等をすることができます。ATMやインターネットバンキングで可能です。
公共料金専用の振込の仕組みといったところでしょうか。
大丈夫ですね。落ち着きましたか?
そして、あと一ページ読むだけでその「納付目的コード」の作り方がわかるのです。これが最後の試練です。
入力方式による納税手続
↑こちらのページにその納付目的コードの作り方がかいてあります。
入力方式による電子納税を行う際に必要となる納付目的コードは、利用者の方自身が「税目番 号、申告区分コード、元号コード、課税期間」を次の各番号を組み合わせることにより作成します。 (A)税目番号+(B)申告区分コード+(C)元号コード+(D)課税期間(和暦)とあります。これと4つの表があるのですが、その4つの表を見ながら納付目的コードを作ることができます。 出来上がるのは、6桁の数字です。 たぶん、大部分の方は、平成20年の確定申告の納付だと思いますが、
「申告所得税の平成20年確定申告分の納付目的コード」
→ 0204420
【税目番号020+申告区分コード4+元号コード4+課税期間20 】
でよろしいかと思います。
納付目的コードはできました。利用者識別番号はe-taxで確定申告したときに時に使いましたね。あと一つ必要な情報は「納税用確認番号」です。これ、開始届出をフォームで入力時に自分で決めていたのです。でも、何を入力したかなんて、忘れてしまったかもしれません。
でも大丈夫です。
【確定申告書等作成コーナー】-TOP-画面のメッセージボックス確認 から、ログインして
ログイン後現れる画面で、
3 納税用確認番号等登録・更新納税用確認番号、納税用カナ氏名・名称の登録・更新を行うことができます。
納税用確認番号は、モバイルバンキングやATM等を通じて電子納税を行う場合に利用者識別番号とともに本人確認を行うために使用します。
また、カナ氏名・名称は、ATM等の画面に表示される氏名・名称になります。
納税用確認番号等更新ボタンをおして、更新してしまいましょう。
「更新」じゃなくて、以前登録した番号を「確認」できればいいのですが、僕は、どうしても、確認画面を見つけることができませんでした。
これで、遂に、必要な情報がすべてそろいました。
あとは、ペイジーがつかえる、金融機関のATMやインターネットバンキングで納付すればOKです。
ペイジーで必要な項目一覧
ペイジーの名称 | 対応するe-Taxの番号の名称 |
---|---|
「収納機関番号」欄 | 収納機関番号(00200) |
「納付番号」欄 | 利用者識別番号 |
「確認番号」欄 | 納税用確認番号 |
「納付区分」欄 | 納付目的コード |
「金額」欄 | 申告等により納付すべき金額 |
うまく行けば5分でできる電子納税
・収納機関番号 =00200 ・納付番号 =利用者識別番号 ・確認番号 =納税用確認番号 ・納付区分 =納付目的コードがわかってしまえば、あとは、簡単。
ペイジーで送金すだけです。
僕は、東京三菱UFJ銀行のインターネットバンキングで送金できました。
あと、補足ですが、税金を納める人と、送金者の口座名義は異なっていてもOKでした。
手数料もかからず、できちゃえばものの5分。
時間がかかったのは、電子納付がペイジーだということに気づくまでの数十分.....。
ペイジーの送金には「電子個人証明は不要」
ペイジーの利用時には、電子個人証明はいりません。なので、もし、電子個人証明書が無くて確定申告をe-Taxできなかった方も、開始届出をすれば、すぐに「利用者識別番号」と「納税用確認番号」は入手できるので、電子納税はできそうです。
そもそも、申告後に納付書が出力されないのがおかしい
さて、e-Taxの申告と納付の連携についての考察(というか苦言)です。
確定申告をして、税金を納める必要がある場合、税務署から、振り込み用紙が送られてくるのだろうなあと思いませんか?
電気代だって、電話代だって振り込み用紙とどきますよね。自動車税もそう5月ゴロ、振込用紙が届きます(口座振替とか、クレジット払いにしてなかったらですが)
しかし、確定申告の場合は振り込み用紙は送られてこないようです。
納税者の皆様には、所定の期限までに所轄の税務署へ申告書を提出していただくとともに、納付する税額がある場合は、納期限までに、自ら納付していただく必要があります。
申告書の提出後に、別途、税務署から納付書の送付や納税通知書等のお知らせはありませんのでご注意ください。
と書かれています。
この納付書、いったいドコにあるかというと、「納付書(一般用)は、税務署又は所轄の税務署管内の金融機関で用意しています。」とのことです。うーん、どういう用紙かわからないし、きっと窓口でまたされそうだし、だからこそ、電子納税したいのですよね。
であれば、e-Taxで送付したのだったら、送付完了と同時に、ペイジーでの支払い方法の解説ページがでるとか、メールで納付方法をお知らせしてくるとかあってしかるべきだと思いませんか?
アマゾンで本をかったのに、支払いは別途銀行で専用の用紙に書いて送金してくださいねというのはあり得ないし、さらに、その支払い方法を理解するのに、何ページも頭つかって、読解しなければいけないのは、論外だなあ...
申告、納付を含めたシステムを、楽天とか、アマゾンがSaaS的に提供してくれたら、面白いのになあと思ったりします。クレジットカード使えて、ポイントでも払えたら最高ですね。
最後に
今回、電子納税を試ししたのですが、家のPCで確定申告と納付が完了し、すごくたすかりました。もちろん、難解なドキュメントを読むのは大変ですが、何事も勉強です。納付は申告よりはハードル低いと思いますので、あきらめないで、挑戦してくださーい。
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