記事入力 : 2010/09/08 16:01:14
【コラム】繰り返される「韓国型ニュース」(下)
こうした韓国型ニュースの刺激的な味に酔いしれていると、韓国以外のニュースや、国の将来に結び付く問題には鈍感になりがちだ。金総書記は今年に入り、2回も中国を訪問し、胡錦濤国家主席との間で「世代を超えた中朝両国の友好関係」を誓い合った。ところが、韓国では中朝両国首脳の密談の内容を知っている人は誰もいない。閣僚の候補者が偽装転入を何回繰り返したか、不動産をどれだけ所有しているかということには執拗(しつよう)なほど関心を持つ一方で、国の命運が懸かった事柄については、十分な情報を得ていないというわけだ。それにもかかわらず、李大統領は「金総書記がたびたび中国へ行くことについては、肯定的に評価する」と語った。
一つの問題について、何一つ決着を付けられないまま、別の問題に押されて人々の関心が薄れていく。次に浮上した問題も、同じようにいつしか人々から忘れ去られ、また似たような疑惑が繰り返し浮上する。それが韓国型ニュースの構図だ。このままでは、そう遠くない将来に、首相や閣僚の候補者による偽装転入や違法・脱法行為が再び論議を呼び、与党の議員に対する違法な調査が再び問題になり、中朝両国の同盟関係が強まる中、韓国が有効な手を打てずに流される可能性が高い。韓国型ニュースは今このときも話題になり、さらに将来も話題になり続けるだろう。
朴斗植(パク・ドゥシク)論説委員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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