北で党代表者会開幕せず、地方の代表ら足止め(上)
「平壌に向かう予定だった地方の代表ら、十日以上にわたり道庁などで待機」
北朝鮮の朝鮮労働党代表者会は、当初は今週初めにも始まるとみられていたが、7日夜の時点でも開幕に至っていないことが分かった。そのため、直前になって何か予想外の問題が発生し、結局は先送りされるのではという見方も浮上している。今回の代表者会は金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男ジョンウン氏の公式デビューなどをめぐり、当初から大きな注目を集めてきた。
北朝鮮は今年6月26日、「朝鮮労働党代表者会を2010年9月上旬に招集することが決まった」と発表した。これについて多くの専門家は、北朝鮮の政権樹立記念日である9日(9・9節)以前には閉幕するものと予想していた。
北朝鮮の事情に詳しい消息筋も7日、「当初のスケジュールでは、代表者会に出席する地方の党代表を4日までに平壌に集結させ、5日までに代表者の登録と故・金日成(キム・イルソン)主席の銅像への参拝などを終わらせる予定だった」と述べた。さらに「9日は共和国創建記念日の公式行事が行われるため、誰もが8日以前に党大会は終わるものと考えていた」とも語った。
これについて米国の自由アジア放送(RFA)はこの日、「地方の党代表者たちは当初、1日に平壌に向かうため、前もって道庁などに集まったが、十日以上も足止めを食っている」と報じた。両江道恵山市の消息筋はRFAのインタビューに対し、「代表者たちは現地の外国人専用ホテルに滞在している。“きょう出発する”“あす出発する”と何度も言われ、荷物の出し入れを何回繰り返したか分からない」と語った。
北朝鮮内の消息筋も、「一部の地方の代表者たちは平壌に到着しているが、それ以外は各地方にとどまったまま、平壌に向かうことができないため、今も待機中だ」「平壌で何か突然の事情が生じ、代表者会が延期になるかもしれない」などと、現地の状況を伝えている。
平壌駐在の中国国営・新華社通信の記者は5日、このような状況を裏付ける場面を撮影した。この写真には、人民大学習堂を背景に、大通りに沿って花を手に持ち並んでいる住民たちの姿が写っている。消息筋は、「外信はこの場面を党代表者会のリハーサルと報じているが、実際は4日までに平壌に到着した代表者たちを歓迎する行事だった。代表者たちが全員平壌に到着すれば、すぐに金日成主席の銅像に花をささげて会議が開幕するが、代表者の多くは今も地方に待機しているため、スケジュール通り進んでいない」と述べた。