韓国の学者が語る日本の風水(下)
キム教授が今回出版した『朝鮮風水、日本を論じる』(ドリームネットメディア)は、韓国の風水をさらに知るため、日本の都や天皇陵の風水を例に取ったものだ。「韓国のように、あいまいな理論が飛び交ってはいなかったが、日本は風水を徹底的に日本化したことが分かります」。韓国では四神(玄武、青竜、白虎〈びゃっこ〉、朱雀〈すざく〉)を四山と見るのに対し、日本は主山である玄武以外の三神は、池(朱雀)、流れる水(流、青竜)、大通り(白虎)と見ていたという。さらに韓国の主山は、少なくとも200メートル以上の山なのに対し、日本は低めの丘を主山とするのが特徴だった。「韓国と日本の山についての概念がそれだけ違うということでしょう」
しかし、キム教授はこの本を書いた本当の意味は「このようにしてでも、韓国風水に対する関心を高めたかった」という点にあることを隠さなかった。この本に、日本の風水に劣らず韓国の風水の話が多いのも、そのためだと思われる。「仏教色が強かった高麗の風水は、国土を一つの有機体として見なしながら、国土全体を明堂化しようという目標が強かったのに比べ、儒教国家朝鮮の風水は、孝思想レベルで先祖を埋葬するのに集中していたような物足りなさがあります。もちろんそうはいっても、朝鮮の風水学のレベルが低かったという意味ではありません。むしろ、われわれが当時の水準に追い付いていないだけです」
4大河川(漢江・洛東江・錦江・栄山江)や世宗市の問題について、風水学的な説明を尋ねると、キム教授は言葉少なだった。ただし、「世宗市は、風水的に見ると金がもうかる土地ではなく、金を使う土地です。風水で、水はすなわち財産の道ですが、それは金が入ってくるのではなく、出ていく場所です」と話した。風水に関心がある企業ならば、世宗市には進出しようとしないはずだという説明も付け加えた。また、キム教授は最後に、「風水で利益を得ようとせず、風水の助けを借りて、自然と都市をうまく整えるべきです。自然と人間の調和、これが風水哲学の核心です」と話した。
李翰雨(イ・ハンウ)記者