ダメに決まってる　サンバ鑑賞の市議に公費返還命令

　岐阜県関市議３人がブラジルに式典参加のため派遣された際、サンバショーを鑑賞したり、観光施設を訪問した費用を公費から支出したのは違法として、同市の学習塾経営川合治義さん（５７）が１人当たり約５万４千円を市に返還させるよう市長に求めた訴訟の判決で、岐阜地裁は８日、それぞれ約４万９千円の返還を命じた。

　内田計一裁判長は判決理由で「派遣は関市議会が作成した日程表に基づいていたが、観光視察の記載がない」と指摘。「帰国後、観光施設訪問を議会に報告しておらず、公務でなく私的行為に当たる」と認定した。

　判決によると、市議３人は「ブラジル岐阜県人会７０周年」の式典参加のため、２００８年５月２１日から２９日まで派遣。この間サンバショーを鑑賞し、コルコバードの丘を訪れ、計約１万９千円を支出した。

　判決は、キャンセルした車の使用料の１人約３万円も私的な支出にあたるとした。約５千円の日当支出は適法とした。

[ 2010年09月08日 13:31 ]