2010年9月2日記載 最新記事リストの戻る
 

吉野家ブランドを守りぬくためのこだわり戦略に一票

  本日、居酒屋にいったら、最初に出てくる小鉢、いわゆるお通しになんと刺身が出てきた。これって本当にお通し?と思いたくなる衝撃を受けた。最後の会計時の隣には「お通しが美味しいと言われたい」と書かれていた。この店の最大のウリだ。

吉野家から新メニューを発表した。敢えて定番の牛丼の値下げではなく「牛鍋丼」280円戦略とした戦略を打って出た。吉野家がこだわっているアメリカ産牛肉100%である定番の牛丼の価格には一切手をつけず、安価な商品群はあくまで別の新メニューで勝負する吉野家のこだわりな姿勢を私は高く評価したい。

ライバルであるすき家や松屋との比較において、メニューが足りない、女性客への対応が乏しいことを一人負けの理由する評論家は多いが、私は吉野家が他社と同じような戦略を取ることが必ずしも正解とは考えていない。あくまで低価格戦略を取るには、牛丼と類似していても、別商品として設定し、従来の本家である牛丼の味と価格は守り続ける。こうした吉野家側の意地を改めて痛感した次第である。

丼サイズも若干、牛丼より小さく、牛肉も一部オーストラリア産を加え、肉の量を減らしてその分、豆腐としらたきを加えるという、涙ぐましい努力が心に響く。私はすき家や松屋にはない、吉野家らしさはこれからも守り続けてもらいたいし、元祖牛丼に関しては、吉野家の味を守り続けることが大切であり、今回の新たなアプローチによる戦略が、消費者の目にどう映り、売上動向の推移を冷静に見守りたいと思う。

どんな飲食店でも、何かしらのこだわりを持ち続けることはとても重要だ。汎用性ばかりを高めることは個性を封印させ、その店の持つブランド力の衰退をたどる危険性が肥大化する。是非とも、最初に書いた居酒屋のように、強烈なインパクトのある独自のこだわりを吉野家も持ち続けてほしい。

以前にも書いたが、私が吉野家の期待するのは2点。ひとつは味、そしてもう一点が客の回転率の速さである。牛丼を口に次々と放り込んで短時間で食する。女性視点からは明らかなNGだとしても、男性ウケするこれまでの吉野家本来の姿はここにあるはずだ。他社の戦略のモノマネによる後追いだけは避けて欲しいと長いながら、これからも吉野家を応援し続けていこうと思っている。
   

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