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【大相撲】

モンゴル力士が協会と親方を提訴 『暴行受けて引退させられた』

2010年9月7日 紙面から

 名古屋場所前に現役を引退していたモンゴル出身の元十両大勇武(だいゆうぶ、本名ダワードルジ・オンドラハ、27)が、8月31日付で元師匠の芝田山親方(元横綱大乃国)と日本相撲協会に対し、7086万721円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしていたことが、6日分かった。元大勇武の代理人を務める辻洋一弁護士は「6月4日に芝田山親方から芝田山部屋で暴行傷害を受けてやめさせられた」と説明。顔面打撲と首のねんざで全治10日間の診断を受けたという。

 取材に応じた辻弁護士は「6月4日に芝田山部屋で暴行傷害を受けて、本人の意に反してやめさせられた。(暴行は)素手とスリッパ。顔面打撲と首のねんざで全治10日」と説明。力士の象徴であるちょんまげも、「(親方が)床山に命じて切らせた。無理やりまげを切られて、引退すると言わされた」と話した。

 元大勇武は01年春場所で初土俵を踏み、08年夏場所で新十両に昇進。1場所で幕下に陥落していた。今年の名古屋場所では三段目筆頭にしこ名が載っていたが、6月4日に引退届が提出されて受理された。

 提訴は慰謝料・逸失利益として約7000万円を求める損害賠償請求だが、暴行傷害があったことが訴状に書かれている。

 芝田山親方だけでなく日本相撲協会も提訴したことについて、辻弁護士は「協会は親方を通じて力士の養成をしている。だから、協会には親方の管理責任があると判断した」と話している。

 力士が引退届を提出する場合、師匠のなつ印があれば、本人のものがなくても認められる。

 

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