合成麻薬MDMAを一緒にのんで死亡した飲食店従業員田中香織さん=当時(30)=を救命しなかったとして保護責任者遺棄致死などの罪に問われ、無罪を主張している元俳優押尾学被告(32)の裁判員裁判で、東京地裁(山口裕之裁判長)は7日、MDMAを被告に渡した罪で服役中の知人の男(32)を証人尋問した。
この日が第3回公判。男は「被告から『気分転換でたまに(MDMAを)やる』と聞いていた」と証言。被告がMDMAを隠語で「アミノ酸」と呼び、携帯電話のメールで「アミノ酸、ある?」などと求めていたことを明らかにした。
男は事件当日、被告からの連絡で現場に駆けつけており、検察側は本人の公判で「なぜ救急車を呼ばないのか」と尋ねられた押尾被告が「だいぶ(MDMAを体に)入れているから」と答えたとする供述調書を読み上げている。
(2010年9月7日)