ジミー鈴木の復活Blog

今日は日本行きの便のリードを務めた。
エコノミーがオーバーソールドの難しいフライト。
オーバーになるとチェックインの際に２つや３つ繋がっている空席がないため、
家族がバラバラという人たちがたくさんでる。
大人同士ならまだしも大人一人と子供が2歳と4歳なのにバラバラなどという
ケースはなんとしてでも席を一緒にしなければならない。

サービスデスクの前は「席をかえてほしい」という人たちで長蛇の列。

いつもはスーパーバイザー1人とエージェント4人のチームで
働くフライトだが、病欠が出たという理由で1人プルされ、
エージェントは3人。だからいつもより列のはけが悪い。

家族同士一緒に座りたいというのはわかるが、
動かそうにも満席。
どうしてもという場合は呼び出しをかけて、
丁重に説明して動いてもらって空席を作り家族をくっつけるが
呼び出しても来ない人も多い。

時間との戦い。

そうこうしているうちにクルーが来るが
搭乗予定時刻になっても、機内の清掃やケータリングが終わっていない。
ケータリング中は逆側のドアが開いていて安全上の理由で搭乗開始できない。

清掃が終わっていない場合、パイロットは中に入れるが
フライトアテンダントは乗れない。

列はいっこうに短くならない。

家族同士バラバラとかはわかるが、
「もう1列でもいいから前のほうにならないか」
という人たちも大勢混じっていて、
「今日は満席なのでリクエストだけお受けしますが保障のかぎりではありません」と対応。
そういう人たちの対応でも時間がどんどん過ぎていく。

「シルバー会員なんですけどアップグレードしてください」

「国際線はエリートの無料アップグレードはなしで、差額を払っていただくしかありません」
「いくらですか？」
「直前なので片道で5300ドル以上しますが、貴方の払った金額をそこから引きます。
約4900ドルになります」

「マイレージでアップグレードしてもらえませんか？」

「お客様の購入されたディスカウント航空券はアップグレードできないものです」

時がどんどんたつ。

ようやく清掃とケータリングが終わると出発予定時刻の40分を割っていた。
使用機材が遅く来たのだからしょうがない。
通常は55分前の搭乗開始が15分以上遅れた。

もうこうなると運動会状態。
必死で列に対応しながら、リードの私はペーパーワークなどの任務がある。
先日も書いた荷物の件も、本来副リードの役目だが、リードも
副リードがうまくやっているかチェックしないといけない。

まるで嵐のような忙しさの中、定刻8分前に全員搭乗。

マネージメントも状況判断から定刻出発を諦めたようで
出発予定を15分遅らせることが、いつのまにかモニターに映し出されている。

FAやパイロットに書類を渡し、搭乗人数をコントロールに送り、
ドア閉めはスーパーバイザーにまかせ、

やった！！！！！

定刻15分遅れではなく、2分だけ！！！！！！

まさにミラクル！！！！！！

スーパーバイザーに絶賛された！

数々の逆風の中、オンタイムとはいかなかったものの
マネージメントが打ち出した予定より13分も早く飛行機を出すことに成功したのである。

オンタイムにこだわる理由は数々あるが
次の到着地の出発を遅らせないためでもある。

日本から入ってきたこの飛行機がもっと早くついていれば
清掃やケータリングなど後手後手にまわることもなかった。
もしかしたら日本に飛行機が入ったのが遅くて日本発が遅れたのかもしれない。

飛行機を一刻一秒でも早く、そして何よりも安全に出すのは我々の使命。

今日遅れた2分はパイロットが空の上でスピード違反して取り戻せる範囲だろうｗ

かいつまんで流れを書いたが、やらなければならない仕事はとても多い。

こう言っちゃなんだが、ある種、ゲーム感覚の楽しさもある。

P.S.

断っておくが私の勤務する航空会社の名前や働いている空港は秘密である。
どこかの蛆虫どもには会社名を断定したりする輩もいるようだが
在籍確認も取らずに決めつけるのはどうかと思う。
在籍確認が取れないと「あいつはクビになっている」だの
「便所掃除の雑役夫だ」とか言って、またまたネガティブにとらえる。

自分の人生がネガティブだからといって他の人間までそう見てしまうのは
心の病だろうな。

それと角坂氏や、聞いた者氏など、私が自演していてのキャラクターだと
勘違いしているネガティブな蛆虫どもがいるようだが、ここで宣言しておこう。

彼らは私ではない。もしこれが嘘であるならば
私はこの場で切腹してみせようではないか。
腹をかっさばいてやるよ。