印刷版   

北朝鮮の最高指導者・金正日総書記(中央) (KNS/AFP/Getty Images)

中国最高指導部、金総書記の後継者を了承か

 【大紀元日本9月6日】中国国営通信・新華社は8月30日、中国と北朝鮮の最高指導者が中国で会談を行ったと報じた。それによると、両国の指導者は会談でそれぞれ、「次世代にバトンタッチする」「代々に受け継がせる」という表現を使ったという。今回の金正日(キム・ジョンイル)総書記の訪問は、「三男の金正銀(キム・ジョンウン)氏を後継者にすることについて、中国最高指導部から黙認を得るためであり、それに対して中国政府は了承したもようだ」と韓国メディアは分析している。

 一方、金正銀氏が訪問に同行したかどうかについて、中国外交部は明確な答えを避けている。韓国政府関係者によれば、中国政府は8月30日、駐中国の韓国大使館に対して、金総書記が中国を訪問したと説明。その際、「金正銀氏は同行者リストにない」と答えたという。また、「『同行者』とは、主要な同行者を意味するのではないか」との質問に対し、中国政府の答えは「イエス」だった。専門家らは、中国側の説明では、金正銀氏が今回の訪中に同行したと判断することはできないとしている。

 今回の金総書記の訪問をきっかけに、中国政府は北朝鮮における第3代目の世襲体制を了承したとする見方が広がっている。

 以前にも、両国は互いに、政権最高指導者の後継者を事前に報告してきた。1989年12月、中国の実質上のトップだった中央軍事委員会主席・ケ小平氏は、当時中国を訪問中だった金総書記に対し、江沢民氏が次期後継者であることを、任命する4日前に告げた。また、1980年に北朝鮮の公式後継者として任命された金正日氏は3年後、北京を訪れて後継者になったことをケ小平氏に報告している。

(翻訳編集・叶子)


 (10/09/06 22:33)  





■キーワード
北朝鮮  金正日  金正銀  後継者  了承  


■関連文章
  • 中国、金正日総書記の訪中で「米国の東アジア戦略を威喝」=専門家(10/08/31)
  • 金正日総書記、中国訪問か 三男も同行の可能性(10/08/27)
  • 遼寧省で飛行機墜落 新華社「北朝鮮機の可能性」 パイロット、1人脱出か(10/08/19)
  • 北朝鮮、黄海に130発の砲弾発射 10発は韓国域内に着弾(10/08/11)
  • 北朝鮮、高官にベンツ160台贈呈か(10/08/03)
  • 不法口座100件凍結 米、北朝鮮への金融制裁に着手(10/07/24)
  • 北朝鮮、南北官僚級会談の元首席代表を処刑か(10/07/22)
  • 北朝鮮で「哨戒艦粉砕」宣伝ポスター 天安号攻撃の自白か(10/07/17)
  • 麻酔なし手術が常態化 北朝鮮の医療体制「崩壊状態」=アムネスティ(10/07/17)
  • 米韓共同軍事演習、中国の反発で海域変更 日本海の可能性も(10/07/14)
  • 国連、「天安」撃沈の議長声明 国名指定せず非難 中国への妥協か(10/07/10)
  • 金正日総書記、異常言動目立つ 脳卒中の後遺症で判断力に問題か(10/07/09)
  • 中国観光中に拉致 韓国籍女性3人、北朝鮮で公開処刑(10/07/07)
  • 老いた船舶王の息子(10/07/05)
  • 独裁者ランク 金総書記1位に 10位に中国胡主席=米外交紙(10/06/24)