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男根仮面が女性を襲撃

2010年09月03日
ノンセクション

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悪石島の奇祭
 悪石島(あくせきじま)の奇祭・ボゼ祭りが8月26日、行われた。写真を見ると冗談のような祭りだが、盆の終わりに行われる、島民から悪霊を追いはらうという神聖な祭りだ。
 悪石島はトカラ列島の一つで、鹿児島県十島村に属し、女優沢尻エリカ夫妻が奄美大島で観測して話題になった昨年7月の皆既日食では、皆既継続時間が約6分半の“特等席”として注目された。年に一度、仮面神のボゼが村中で大暴れするボゼ祭りが開催される。普段の島の人口は77人だが、この日ばかりは奇祭好きのマニアや観光客が島を訪れるため、300人以上に膨れ上がる。また、世界的にも珍しい祭りで社会学や民俗学的に大変貴重らしく、国内外の民俗学者と学生たちも訪れた。

 ボゼは神社から出現し、ゆっくりと歩きながら公民館を目指す。ヒラボゼ、ハガマボゼ、サガシボゼと呼ばれる3体が下の道から行き、今回特別に出現した名称不明のもう1体が上の道から行く。

 島の若者は「今年は4体もボゼが出たんですよ! こんなことは初めてです」と大興奮。どうやら、例年は3体しかボゼは出ないらしい。 そして、4体が公民館の前に集合すると奇襲攻撃が始まった。

 ボゼの仮面や全身を覆うビロウの葉、手に持った男根を模した棒“ボゼマラ”には、赤土がたっぷり塗られている。棒で叩くなど暴れ回って、人々に赤土をなすりつけまくるのだ。赤土をつけられると、御利益があり、主なターゲットは女性と子供。子供は健康に育ち、女性は子宝に恵まれるのだという。

 女の子たちは「キャー、キャー」と叫び声を上げ、3〜4歳の男の子は、何度もボゼの奇襲攻撃を受けて「ビャービャー」と泣いている。カメラを持った観光客も決定的な瞬間を狙おうとしているが、ボゼはそこにも襲い掛かる。公民館の中に避難した女の子たちも奇襲攻撃を受けている。畳は赤土で真っ赤になった。今年は4体も出たので逃げる場所がないのだ。

 公民館でボゼが暴れたのは10分弱。白髪の老人が打ち鳴らす太鼓の音色に合わせて暴れまくる。「ドドドドドドーーーン」と鳴らすと、ますます大暴れ。4体のボゼは、やりたい放題で神社に帰って行った。 ちなみにボゼの仮面や衣装は、毎年作られる。そして、祭りが終わると破棄される。
 鹿児島港から船に揺られること約10時間。約10分の祭りを見るために、今年も多くの人たちが集まったのだった。

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