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【サッカー】

ザック単年勝負 2年契約も自ら申し入れ

2010年9月6日 紙面から

日本代表の練習を見守るザッケローニ監督=堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンターで

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 パラグアイ戦を白星で飾った新生日本代表は5日、国際親善試合のグアテマラ戦(7日・長居)に向けて大阪府内に移動し、練習を行った。先発組は軽めの調整で、控え組は大学生と練習試合を行った。“悪魔の左足”に包囲網が強まるMF本田圭佑(24)は、新たに右足キックの強化に乗り出した。またアルベルト・ザッケローニ新監督(57)が自らにプレッシャーをかけるため、協会側に「1年契約」を申し入れていたことが分かった。

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ新監督(57)が、協会側との契約交渉で異例の「1年契約」を申し入れていたことが5日、明らかになった。関係者によると、推定年俸約2億円の2年契約を提示され締結したが、背水の構えで臨みたいという同監督自身の強い意向により、実質は「単年更新」の形式が契約に盛り込まれ、協会側に1年ごとに成果、判断を求めるとみられる。

 代理人を介しての協会側との契約交渉で、ザッケローニ新監督が最もこだわったのは、金額ではなく契約年限だった。

 協会側は2014年W杯ブラジル大会での指揮を見据え、2年契約、しかも2年間の延長オプションを用意した。もちろん、契約年数が長ければ身分は安泰だ。たとえ途中解任されたとしても、契約年数に応じて違約金を求められるメリットもある。だが、同監督はイタリア時代から複数年という甘い誘いには首を振り、あえて単年契約を貫いてきた経緯がある。関係者は「長い契約だと慢心、リラックスしてしまうという。だから1年ごとの勝負」と、決して欧州復帰を画策するものではなく、自らへのプレッシャーと解説した。

 大金にまみれた結果至上主義ではなく、「誇り」をかけた戦いをしたいと、近年は代表監督の仕事を望んでいた。就任から1週間。選手、スタッフとのコミュニケーションも徐々に進み、原監督代行とサッカー談議に花を咲かせているという。すでに腹はくくった。「1年」希望は自信とプライドの表れ。ザッケローニ新監督が背水の指揮で、ニッポンを強豪国へと引き上げる。

 

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