名古屋−中京大 前半、ゴールを決める玉田=鈴鹿スポーツガーデンで
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サッカーの第90回天皇杯全日本選手権は5日、Jリーグの37チームなどシード勢が登場して全国各地で2回戦32試合を行った。名古屋グランパスや史上初の3連覇を目指すG大阪などは順当に3回戦進出。JFL勢ではソニー仙台(宮城)がJ1仙台を、町田ゼルビアはJ2の東京Vを破った。高校でただ1チーム勝ち上がった熊本学園大付高(熊本)はJ2の鳥栖に0−10で完敗。大学勢もすべて姿を消した。3回戦は10月9、11日に行われ、グランパスは9日にJ2札幌と瑞穂陸で対戦する。
格の違いを見せつけた。相手ボールを奪った玉田が、高速ドリブルでDFをぶっちぎり、ゴール前に切り込んだ。そして左足を振り抜いた。「自分たちはプロだと見せないといけない。それが実って良かった」。前半40分、3得点目が勝負の行方を決定づけた。
いつもと違うグランパスの攻撃を見せた。194センチのFWケネディを真ん中に置く3トップに比べて、玉田、金崎、マギヌンは流動的にポジションチェンジを繰り返して、ボールを動かした。3点目は玉田の個人技だったが、ブルザノビッチ、マギヌンが決めた最初の2点は中盤とのパス交換でゴールに結びつけた。
「いつもはサイドにはることが多く、ボールに触る回数が減る。流動的に動けば、ボールに触る回数が増えて、自分のリズムがつくりやすい。ケネディがいる試合でもきょうみたいに動きたい」と、玉田は手応えを口にした。4日には、新生日本代表の試合をテレビ観戦した。決勝弾を奪った香川のプレーについて「アクセントを付けていた」と話し、加えて「自分はまだ、あのレベルでできる」と負けん気も見せた。
「(代表入りを)意識しすぎることはないが、チームが首位にいれば注目される。そこで、自分のプレーを出していればいい」。ケネディ不在の天皇杯初戦。首位をキープするため、玉田は今後に必要な攻撃のヒントもつかんだようだ。 (伊東朋子)
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