略歴 1961年沖縄市(コザ市)生まれ。 愛知医科大学卒業。卒業後、琉球大学医学部第一内科入局し熊本高野病院、県立宮古病院、西武門病院、ハートライフ病院等で主に消化器疾患を担当。2002年に開業。代替医療に興味を持ち、現在、ホメオパシー・漢方・あんま・マッサージ・メディカルアロマセラピー・プラセンタ療法等を治療に取り入れている。 |
安谷屋浩
WHO(世界保健機構)が定義する健康とは、単に病気がない状態ではなく、肉体的、精神的、精神的ならびに社会的に完全に健全な状態をいいます。いわば、「健康とはポジティブな状態であり、一人の完全な人間が生まれつきもっている性質である」ということがいえます。医療を必要とする人は、単に病的な症状を抱えた患者というだけではなく、一人の完全な人間なのです。それゆえに、医者は症状を診るだけでなく生活環境、社会的立場、精神、心理、感情までをも対象とする必要があると考えます。
私たちは生まれながらにして自然治癒力が備わっています。たとえば心拍数、呼吸数、血圧、血糖値、体温、体液バランス、血液成分など、条件が変わるたびに、私たちは、からだの中で体内環境を一定のバランスを保つ様に自然治癒力により成り立っています。また添加物食品、汚染環境、汚染物質飲水、過労、ストレス、緊張、これらはみな私たちの体のバランスを崩すものです。ところが私たちの体は、こうした困った要素にとり囲まれながらも自然治癒力を発揮し平然と適応しているのです。
私は、『人にやさしい』医療を実践するため現代医療を中心にホメオパシー、プラセンタ療法、アロマセラピー、鍼灸、マッサージ、温熱療法等の代替医療も治療の選択肢の一つとしてとりいれています。
最近、代替・相補医療という分野が注目されています。代替医療とは、現代西洋医学領域以外の医療体系の総称であり、基本的には自己の持っている自然治癒力や免疫力を高め疾病を治癒にもっていくものです。東洋医学、食養生、ハーブ療法、アーユルヴェーダ、アロマセラピー、カイロプラティク、オステオパシー、マッサージ、ホメパシー、免疫療法、各種サプリメントなどが含まれます。
統合医療とは西洋医学に基ずく医療と代替医療を互いに補完してよりよい医療を患者に提供しようとする試みです。何故統合医療が必要かというと、第一に、病院で治せない疾病が数多く存在しているからです。例えば、癌はもちろん、膠原病、糖尿病、花粉症、潰瘍性大腸炎、クローン病、アトピー性皮膚炎などの慢性疾患の治療はここ数年進歩しているとは言えません。絶対的な治療法というものはひとつもありません。でも、どんな治療法にも可能性はあります。私は可能性があり「害にならないかぎり、効くと思われる妥当な方法は何でも使うこと」と考えています。