【モスクワ=副島英樹】韓国哨戒艦が3月に黄海で沈没し46人が死亡した事件で、ノーボスチ通信は4日、ロシアの軍事専門家チームによる原因調査結果がロシア安全保障会議に報告されたと伝えた。ロシア新聞は国防省高官の話として、「明確な沈没原因を得ることはできなかった」としている。
事件について、韓国や米国は北朝鮮の魚雷攻撃が原因と主張。北朝鮮が全面否定するなか、ロシアは韓国の要請で軍事専門家4人を5月末〜6月初旬に派遣していた。
この事件を巡っては、6月の主要国首脳会議(G8サミット)ではロシアの慎重姿勢から首脳宣言で北朝鮮を名指し非難できなかった。7月には国連安全保障理事会でも議長声明を全会一致で採択したが、中国やロシアの抵抗で北朝鮮の名指し批判は盛り込めなかった経緯がある。