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チリ落盤事故 地下作業員とのホットライン開通

チリ北部コピアポ郊外の鉱山落盤事故で、テレビ電話で親族らと話す地下の作業員(チリ政府提供)
チリ北部コピアポ郊外の鉱山落盤事故で、テレビ電話で親族らと話す地下の作業員(チリ政府提供)
Photo By AP=共同

 チリ北部コピアポ郊外での鉱山落盤事故で、地上で待機する家族が4日(日本時間5日)、地下に閉じこめられた作業員33人とテレビ電話で会話し、事故発生以来初めて“対面”を果たした。家族らは作業員らに向かい「元気?」「愛してる」などと歓喜の声を上げていた。

 先月5日の事故発生からちょうど1カ月。地下約700メートルと地上をつなぐ光ファイバー回線が開通し、作業員と家族の直接“対面”が実現した。

 共同電によると、対面時間は1家族当たり約2分間。モニターに映し出された作業員に向かい、家族らは「息子よ元気かい?」「パパ、愛してるわ」などと次々と話しかけた。作業員らも久々に見る肉親に向かい笑顔で「ママ元気だよ」「ここから早く出たいよ」などと答えたり、幼い娘に向かい元気に手を振っていた。

 「とても良い顔をしていた。“愛している”と伝えた」。地元メディアによると、無精ひげをそり落とした夫の作業員アレックス・ベガさん(31)と話した妻ジェシカさんは興奮気味に語った。

 これまでは地下から一方通行の映像のみだったが、気温30度以上、広さ約40平方メートルという狭い空間に33人がひしめく不便な生活を送る作業員にとっては、家族らの映像は心強い味方となったはずだ。

 またこの日は、南米アンデス山中で生存者が死者の肉を食べて70日余り生き延びた「アンデスの奇跡」と呼ばれる1972年の航空機墜落事故から生還したウルグアイ人の4人が現場を訪れ、作業員や家族らを励ました。

 4人のうちの1人は「作業員は皆生きている。(多くが亡くなった)われわれの出来事と共通点はほとんどない」と指摘。助かる望みが全く見えなかった中で生還した自らの体験を踏まえ「彼らはまもなく外に出られる。世界は彼らとともにある」と確信した言葉で激励した。

 チリ保健相によれば、作業員の救出は11月下旬になる見通し。当初は年内いっぱいまでかかるとされていた。

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