高校３冠ホープ・岩佐がＭＶＰ…「最強後楽園」バンタム級

日本王者への挑戦権を獲得したバンタム級の岩佐亮佑（右）は、元世界王者のセレス小林会長と喜びを分かち合った

　◆プロボクシング（５日・後楽園ホール）　日本タイトル挑戦権獲得トーナメント「最強後楽園」の７階級の決勝戦が行われた。バンタム級では千葉・習志野高で高校３冠に輝いたホープ、岩佐亮佑（２０）＝セレス＝が臼井欽士郎（３０）＝横浜光＝を４回ＴＫＯで下し初優勝。ＭＶＰにも選出された。ミドル級の氏家福太郎（２９）＝新日本木村＝が技能賞、ミニマム級の田中教仁（２５）＝ドリーム＝が敢闘賞を受賞。各階級の勝者は来春のチャンピオンカーニバルで日本王者に挑む。

　得意の一撃で夢の舞台をたぐり寄せた。岩佐は４回、ロープ際に追い詰めた臼井を左ストレートでぐらつかせると、即座に右フックと左ストレートの連打。レフェリーが試合を止めると「勝った」と叫び、リングに飛び込んできた元ＷＢＡ世界スーパーフライ級王者のセレス小林会長（３７）と抱き合った。

　プロ８戦全勝で日本王座への挑戦権を獲得。ＭＶＰの称号まで得て「今までの試合で一番うれしかった」と破顔一笑した。２００２年のジム設立以来、初の王者誕生まであと一歩。「ジムの歴史を作っていくのはプレッシャーになる。でも勝てば人生が変わる」とさらなる夢を描いていた。