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【芸能・社会】

土佐の宝物資料館、劣化進む 古文書、美術品 墨や塗料はがれ

2010年9月6日 06時18分

 国宝や重要文化財を所蔵する土佐山内家宝物資料館(高知市)で、老朽化や収蔵庫不足による保存環境の悪化が問題となっている。古文書の墨や美術品の塗料がはがれるなど劣化は進んでおり、渡部淳館長は「学芸員の力だけではもう限界。早急に新資料館の整備を」と訴えている。

 資料館は、土佐藩主だった山内家が集めた鎌倉時代から昭和初期までの約6万7千点を保管。国宝「古今和歌集巻第廿(高野切本)」など第一級の文化財も含まれる。現在は、資料全体の重文指定を目指し詳しく調査中で、坂本竜馬が運んだ手紙など珍しい史料も相次いで見つかっている。

 しかし、同館はもともと神社併設の資料館。築40年の鉄筋コンクリート建て収蔵庫は結露しやすく、収蔵スペースも少ない。多くの資料を段ボールや紙で包み、通常の3倍近い量を詰め込むため「通気性も最悪に近い」(同館職員)という。

 それでも古文書など約1万点は入りきらずに別室で保管。国宝などは他館に預けてある。

(共同)
 

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