こんな研究がある。脳の前頭前野が損傷した被験者に協力してもらい「報酬実験」をした。AとB、2種類のカードの束から次々とひいてもらう。Aだと1万円、Bだと5千円がもらえると書いてあるが、それぞれ10枚に1枚の割合でマイナス10万円と同1万円のカードが紛れている。
健常者は数十回繰り返すうちに、トータルでみるとBの方が得だとわかるが、損傷者は損だと気づいていても1万円を期待して、ついAの方を引いてしまうという。
京都大学の教授らは今年、特定非営利活動法人(NPO法人)「依存学推進協議会」を立ち上げた。秋にも、パチンコ依存症に焦点をあてた脳科学研究をスタートさせる。パチンコ好きとそうでない人、数十人ずつに、ギャンブルに類する実験課題をあたえ、機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で脳の形状や活動状況を調べ解析する。
研究を主導する村井俊哉京大教授(脳病態生理学)は「おそらく大脳皮質が担う思考の柔軟性や社会性の強弱が、はまる、はまらないを左右する。ただ、依存症の脳はこれだ、と一つの軸で言い切るのは難しいだろう」とみている。
(編集委員 矢野寿彦)
村井俊哉、ドーパミン、大阪商業大学、fMRI、脳内物質
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