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民主代表選:投票用紙取りまとめ依頼 小沢派の高松議員

 民主党代表選を巡り、小沢一郎前幹事長を支持する高松和夫衆院議員(比例東北ブロック)が後援会に対し、党員・サポーターから投票用紙を回収し、自身の事務所に集めるよう依頼していることが4日、分かった。秋田県北部の男性サポーターが毎日新聞の取材に、白紙のまま提供を求められて断ったと証言。高松議員は「回収を秘書が指示した。白紙とは言っていない」と依頼を認めた。民主党中央代表選挙管理委員会規程に違反する可能性がある。

 男性サポーターによると、小沢氏が正式に出馬を表明した8月31日、高松議員の後援会員の元地方議員から「うちの先生は小沢(支持)だ。秘書が回収に来るから、投票用紙を白紙のまま自宅に持ってきてほしい。他の支持者は応じている」と電話があり、男性の妻と別のサポーターと合わせて3枚の投票用紙の回収を求められたという。男性は「手法に疑問を感じる。正々堂々と選挙をやってほしい」と語る。

 高松議員の政党支部が集めた党員・サポーターは約500人。秘書は「数枚の投票用紙が事務所に届いた。まだ投函(とうかん)していない」と、投票用紙を取りまとめていることを認めた。中央選管規程では不正投票を防ぐため有権者が直接、投票用紙を郵送すると定めており、「何人も複数の投票券をまとめて送付してはならず、中央選管はこれらの投票券を受け付けない」と明記。同党秋田県地方選管は4日夜、「選挙違反が疑われる行為」として、中央選管に届け出た。

 代表選は1人2ポイントの国会議員票824ポイントのほか、地方議員票(100ポイント)、党員・サポーター票(300ポイント)の計1224ポイントの過半数を争う仕組み。国会議員の色分けが進み、党員・サポーター票の動向が焦点となっている。

 過去には、小沢氏と羽田孜元首相が立候補した95年の新進党党首選で、企業や議員事務所が投票用紙を取りまとめる手法が使われ、「不正投票」が疑われた。当時、同党議員だった自民党の石破茂政調会長は4日のTBS番組で「同じ筆跡で名前が書かれた用紙が段ボール(箱)で届いた。(開票後に)燃やされた」と証言した。【野口武則】

毎日新聞 2010年9月5日 2時30分

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