沖縄県出身者に…?興南高Vで謎のチェーンメール騒ぎ

2010.08.23

 沖縄県勢として史上初の夏の甲子園優勝を成し遂げた興南高校の快挙に沖縄県民はいま、大いにわいている。その祝福ムードは海を越えて全国に波及。各地に住む県出身者に興南ナインの快挙をたたえる「チェーンメール」まで出回っているという。

 興南が優勝した21日の夕方、都内に住む沖縄県出身の女性会社員(28)の元にメールが届いた。送ってきたのは郷里の友人。メールは転送されたもので、送り主は不明だった。

 本文には、《興南優勝おめでとう 沖縄に感動をあたえた興南ナイン》と記述。エースの3年、島袋洋奨(17)ら、大会で活躍した選手をたたえる文面が続き、《このメールを沖縄全体に回して喜びを分かち合おう》というメッセージで締められていた。県民の間で興南高の優勝を祝うチェーンメールが回されていたのだ。

 文の末尾には《by興南高校野球部 東京から》と同校OBが発信源であるかのように書かれていたが、「流したのが本当にOBなのかははっきりしません。メールは県内だけでなく県外に住む友人・知人にまで広がっています」(女性の友人)という。

 チェーンメールは、かつての「不幸の手紙」と同じく、ネットの世界では最大のタブーのひとつ。にもかかわらず出回るのは、それだけ興南高の快挙に県内がわき立っているからだ。

 那覇市に住む同高関係者は「沖縄はいま、日本が16強入りした南アフリカW杯以上の盛り上がりです。地元紙は決勝進出を決めた20日と優勝した21日の両方で号外を出すなど、前日から期待感は最高潮だった。応援のために集まった人の中には、優勝が決まった瞬間に感涙する人が続出しました」と話す。

 この優勝は、思わぬ経済効果も生んでいる。

 「那覇空港の売店では全商品の1割引セールが始まりました。ホテルのレストランやスポーツ用品店など、各所でもさまざまな記念セールが始まっています。期間限定で発泡酒を39円で提供する居酒屋もあり、しばらくはこのお祭り騒ぎが続きそうです」(地元住民)

 沖縄県民の郷土愛の強さはよく知られている。チェーンメールも、そんな気持ちの表れと受け取りたいが、悪質商法などに利用される恐れもあるだけに、用心が必要だ。

 

注目サイト