中日−巨人 1回裏2死、森野(後方右)にソロを浴び、汗を拭く巨人・ゴンザレス=ナゴヤドームで
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◆中日3−0巨人
進むべき道はどこなのか。迷い道の出口が見えない。ベテラン左腕にひねられた巨人が球団ワーストを更新する同一球場8連敗。「全体的にナゴヤドームではなかなか打線が機能しない」。原監督が息を吐く。打つ手がない。意地も見えない。G党からは深いタメ息が漏れた。
先発投手が先制点を許し、打線は淡泊な攻撃を繰り返す。今季何度も見た光景だ。山本昌に完封をプレゼントした攻撃陣は、ナゴヤでの1試合平均得点が2・18まで落ち込んだ。「東京ドームだと思ってやればいい」と奮起を促していた伊原ヘッドコーチも試合後は意気消沈。「いろいろと準備して打席に入っているのに打てないということは、いろんな部分を含めて力負けしている」とチームにまん延する“ナゴヤアレルギー”を嘆くしかなかった。
首位阪神との差が変わらなかったことは救いだが、残り試合の少ない巨人の窮状にも変わりはない。それでも、この日の9イニングは切迫感の薄さばかりが目立った。残り23試合。虎と竜の背を追う立場となった王者は、もう“明日なき戦い”に突入する時期に来ている。
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