作詞家 秋元康 社長インタビュー 社長インタビュー|たまごが立たないコロンブスたちへ!

社長インタビュー たまごが立たないコロンブスたちへ!Vol.015

掲載日:2008年12月3日  社長インタビュー一覧
時代が要請する“メガ・ヒット”メーカー 作詞家 秋元康
作詞家、放送作家、プロデューサー、大学教授、小説家、CMプランナー、映画監督・・・365日24時間の中で様々な顔を併せ持つ。だが、その根底に一貫して流れているのは「世の中のため、誰かのため」に、自分のアタマをフルスロットルで回転させ喜びと愉しみを提供し続けていることだ。では、そのアタマの中はどんな構造になっているのか?誰も知らない真意が・・・ここに!!
たまごが立たないコロンブスたちへ!とは?

目指せば、社長は誰でもなれる時代…。
でも、社長には、必ず苦難の壁が立ちふさがります。そのような壁を乗り越え、輝く成功をつかみ取った社長たちの物語に、カリスマ顧問の越石一彦が鋭く迫ります。

聞き手 顧問 越石一彦
ビジネスで大切なこと

最近、注目の企業はありますか?

「企業」は、生き物です。
時代によって、進化するんですね。
そういう意味では、「Yahoo!」や「Google」はすごいと思います。
時代のニーズに応えて、変幻自在な動きをしていますから。

ビジネスっていうのは、答えがひとつではないことを教えてくれています。



AKB48も進化していますね?

元々、「カルピスの原液」となるようなコンテンツを作ろうと思っていましたから。
「カルピスの原液」さえあれば、それを“カルピスウォーター”にしたり、“ホットカルピス”にしたり、“カルピスアイスクリーム”にしたり、いろいろできますからね。
AKB48という専用の劇場を持ったアイドルグループが「カルピスの原液」です。
人気の上昇とともに、僕の所に、映像配信やモバイルコンテンツや商品化など、数限りなく持ち込まれています。
つまり、それは、AKB48という「カルピスの原液」を使ったビジネスを外の人たちがいろいろ考えて提案してくれるわけです。

ビジネスの基本は、“人が集まる”ということだと思います。


ジャンケンが強いか?

ビジネスをする上で一番大切なことは何ですか?

「ジャンケンが強いか、どうか?」(笑)
ジャンケンなんて、必勝法はないじゃないですか?
でも、人によって、自分は「ジャンケンが強い」と思っている人もいれば、「ジャンケンが弱い」と思っている人もいます。
その思い込みで、ジャンケンに対する姿勢が変わって来ると思うんです。
僕は、「ジャンケンが強い」と思っているので、先に5回勝った方が勝ちというジャンケンをして、相手に4回負けても、その後、5連勝できるような気がします。
逆境に立っても、勝負を投げません。
でも、「ジャンケンが弱い」と思っている僕の友人は、相手に2回負けただけで、「やっぱり、俺、ジャンケン弱いんだよな」とあきらめモードになるんです。
大切なのは、「勝てる」と思い込むこと。

根拠のない自信ですね。


ひまわりがブームの時に、ひまわりの種を植えても間に合わない。

新しいことをやる時は、勇気が必要ですね?

ひまわりがブームの時、大抵の人は、自分もそのブームに乗ろうと思い、あわてて、ひまわりの種を植え始めます。
でも、そう考える人が多いので、一年後には、ひまわりだらけになり、その価値は暴落します。

ひまわりがブームの時こそ、タンポポの種を植える勇気が必要なんです。


成功した起業家は、必ず、その勇気を持っています。
しかも、辛抱強い人。
運が巡ってくるまで、じっと、待つことが大切です。
例えば、止まっている時計は日に2度、正確な時刻を差しますが、1分遅れ、1分進んでいる時計は、ずっと、合いません。
軸足を動かさず、信じること。

その勇気こそが、成功の秘訣ではないでしょうか?



運を引き寄せることは、容易なことではないですね?

運は、平等です。
誰にも幸運と不運が巡ります。
ポイントは、それに振り回されないこと。
やるだけやったら、「果報は寝て待て」です。
運の風向きによって、慌しく、軌道修正するのではなく、結果が出るまで腹を括らなければいけません。
花の種が一朝一夕には芽が出ないように、目標を定めたら、迷わずに進むこと。

例え、それが失敗したとしても、その努力は次の種になります。


KOSHIISHI’S NOTE ~インタビュー後記~

「考えないことが大切」

私がインタビューの最初にした「『アイディアを生み出す秘訣』とは何ですか?」という質問に、「まず大事なことは『考えない』」という言葉をいただき、正直驚きました。
そして、昔に聞いたブルースリーの「考えるんじゃない、感じるんだ。」という映画の中の言葉を思い出したのです。
やはり秋元さんは、五感を研ぎ澄まし、全神経を使って、時代の先にあるみんなが欲して求めているものを感じ取ることができるのだ、と私なりに解釈しました。

それはこれからの経営者やビジネスマンにとって、とても重要なキーワードになります。
本当にその時代から近未来にかけて必要なサービスや物作りを生み出すためには、この「考える」ことを止め、「感じる」ことのできる人間に自分を磨いていくことがとても大切です。

あえて「考えない」。

皆様も時には考えることを止め、物事の本質を感じてみませんか。



株式会社クライアントサイド・コンサルティング
代表取締役社長 越石 一彦


越石 一彦 KOSHIISHI,Kazuhiko
株式会社クライアントサイド・コンサルティング 代表取締役社長
アントレプレナードットコム株式会社 代表取締役会長

 

史上最年少31歳で山一證券池袋支店の課長に就任。メリルリンチ日本証券を経て、株式会社クライアントサイド・コンサルティングを設立、代表取締役に就任。
現在、企業顧問として、現場の直接行動を劇的に変化させる実践論を中心に常時20社以上のベンチャー企業や上場企業の経営を支援。
また、アジア国際支援財団の評議員 議長、函館大学非常勤講師も務める。「ビジネスで成功する決め手は、パーソナルブランド」(ゴマブックス)など著書、講演多数。

 

講演、顧問の依頼はこちら

株式会社クライアントサイド・コンサルティング
http://www.client-side.com/contact.html

アントレプレナードットコム株式会社
https://fs219.xbit.jp/a873/form2/

※「たまごが立たないコロンブスたちへ!」の最新号は、メールマガジンでお知らせしています。

 今すぐ登録(無料)
ページトップへ