社団法人日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)は、児童ポルノのブロッキングに関する緊急勉強会を、9月10日に笹川記念会館(東京都港区)で開催する。勉強会は公開で行われ、ISP関連事業者だけでなく一般利用者やマスコミも参加可能。定員は先着100名で、メールによる事前登録制となる。参加費は無料。
ブロッキングとは、インターネットユーザーが特定サイトへアクセスするのをISPなどが強制的に遮断する手法。児童ポルノ対策として導入が検討されており、政府の犯罪対策閣僚会議が7月27日に決定した「児童ポルノ排除総合対策」にも盛り込まれた。
勉強会では、JAIPAのほか、日本でのブロッキング導入の可否などについて議論してきた、安心ネット作り促進協議会や児童ポルノ流通防止協議会(予定)、財団法人日本ユニセフ協会も参加し、ブロッキングの概要や技術面、法的問題などを説明するほか、パネルディスカッションも行う。
一部報道では、10月からブロッキングの試験的運用が開始されるとも伝えている。ただし、ブロッキングはISPだけでなく、検索エンジンやフィルタリング事業者レベルで行うことも想定されている。ISPレベルでのブロッキングは、通信の秘密との兼ね合いで法的整理がなされているとは言えないほか、ネットワーク技術面でも導入の影響が大きいことから、まずは検索エンジンやフィルタリングでの対応から進められる可能性もある。勉強会では、このあたりの見通しについても言及される見込みだ。