多剤耐性アシネトバクターの院内感染について

患者の皆様ならびにご家族の方へ


 このたび帝京大学医学部附属病院において多剤耐性アシネトバクターの院内感染例が発生いたしましたのでご報告いたします。

 アシネトバクターは通常の環境の中に普通に存在する弱毒性の細菌です。一方の多剤耐性アシネトバクターは通常のアシネトバクターに比べ、特別毒性が強いというものではありませんが、適応する抗菌薬に乏しいという点があります。免疫力が低下した患者さんにとっては重篤な感染症の原因となることがありますが、その他の患者さんにおいては重篤な感染症の原因となる可能性はきわめて低いと考えられます。

 患者の皆様ならびにご家族の方で、ご不明な点につきましては、主治医または医事課(03-3964-1211(代) 内線32101)までお問い合わせのほどお願い申し上げます。

 当院は、この事態を重く受け止め、今後感染対策に従事するスタッフの充実化と、質の向上を図り、職員の感染対策教育をより徹底することにより、再発防止に全力を尽くす所存であります。

平成22年9月3日
帝京大学医学部附属病院
病院長 森田 茂穂