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広島市子ども条例提案見送り '10/9/1

 広島市は、本年度中の制定を目指す子ども条例について、14日に開会する市議会定例会への提案を見送ることが31日、分かった。子どもの権利の尊重や擁護を基本理念とする市の素案に対し、市議会やPTA関係者には「『権利』で子どもは育たない」「子どもを守る実効性に乏しい」などと反対の声が根強く、可決の見通しが立っていないためだ。

 条例の制定は、いじめや虐待の防止、不登校に悩む子どもの支援が目的。市は昨年12月、被害者の救済に動く第三者機関の設置を盛り込んだ条例素案を公表した。当初は今年3月の定例会の提案を目指したが、「幅広い理解を得る必要がある」として断念した。

 市は、地域説明会やシンポジウムの開催、保護者へのパンフレット配布で理解を求めてきた。しかし、市議会では自民党系を中心に反対の声が広がり、8月29日に市中心部であった保護者や教員による反対の街頭行進には、秋葉忠利市長と協調路線を取る藤田博之議長の所属会派からも市議が参加した。

 さらに広島県教委も、市の啓発パンフレットを市内の県立校に配ることを見合わせた。「素案に示された第三者機関が円滑な学校運営の妨げになる可能性がある」との見解を示す。

 市はこうした状況を踏まえ「理解を得るにはさらに時間が必要」と判断したとみられる。しかし事態打開の道筋は見えておらず、本年度中の制定は微妙な情勢になっている。


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