プロボクシングの日本タイトル3階級を制覇した湯場忠志(33)=宮崎・都城レオスポーツ=が4日、東京・後楽園ホールで、米国人の東洋太平洋・日本スーパーウエルター級王者チャーリー太田(八王子中屋)に挑む。勝てば、史上初の日本4階級制覇達成だ。
1996年デビューの湯場は、2000年に日本ライト級王座を獲得し、同スーパーライト級、同ウエルター級をも制覇した。日本3階級を制覇したボクサーは、湯場を含めて3人しかいない。
だが、08年4月、ウエルター級の防衛戦でKO負け。アゴの骨を2カ所折り、病院に運ばれた。しばらく流動食しか食べられず、練習再開まで半年かかった。「現役続行は無理だと思った。それでも、『辞めるな』と言ってくれる人がいたから再起できた」
宮崎県には釣り合うスパーリングパートナーもおらず、刺激が少ない。妻と子を地元に残し、自腹を切りながら東京やタイに出げいこに行く日数を大幅に増やした。「今年、宮崎にいたのは1カ月ないくらい」。最近になって体幹トレーニングを取り入れるなど、33歳は進化を重ねる。
王座転落から5連続KO勝ち。自らをかき立てるのは、ベルトへの飢えだ。「プロ野球などと違い、負けてもすぐチャンスのある世界じゃない。ベルトの無い2年半は悲しかった。記録達成より、挫折を繰り返しても、頑張ればやれるという姿を見せたい」(広部憲太郎)
アサヒ・コム連載コラムを通じて、釜本邦茂さんが訴えてきたメッセージが新書になりました。組織を有効に機能させるのは、最後は個の力である。その個をあえて「蛮族」と呼ぶ。サッカーを通してみた日本、そして日本人論が詰め込まれています。
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