広島市が決定した旧広島市民球場(中区)の解体に反対する市民らでつくる「旧広島市民球場の歴史と未来を守る会」(永井健二会長)のメンバーら120人が、解体禁止を求めた仮処分申し立ての第1回審尋が3日、広島地裁であった。
審尋は非公開で行われ、裁判官が双方の意見を聴取。市民側は申立書で「旧市民球場は戦後復興のシンボルであり、球場の解体は憲法が定める幸福追求権を侵害する」などと主張。市側は答弁書で「解体禁止で市が受ける不利益は、球場解体で市民が受ける不利益より大きい」などと反論し、請求の却下を求めた。次回の審尋は28日に開かれる。【寺岡俊】
毎日新聞 2010年9月4日 地方版