埼玉県八潮市のパチンコ店で7月に客の新井政弘さん(37)が刺殺された事件で、強盗殺人などの容疑で逮捕された橘大介(37)と堀川寿美子(36)の2容疑者が事件直前、店内で複数回話し合う姿が防犯カメラに映っていたことが県警草加署捜査本部への取材で分かった。2人は容疑を否認しているというが、捜査本部は事件への関与を示す手がかりの一つとみている。
捜査本部が防犯カメラを分析した結果、2人は事件の約2時間半前に車で店を訪れ、新井さんが刺される前、駐車場に止めてあった車が動き出した。事件直後、橘容疑者は走って店外に逃げた。血痕の付いた足跡が正面入り口付近で途絶え、橘容疑者はここから車に乗ったとみられる。
関係者によると、橘容疑者は06年3月ごろ、東京都足立区のワンルームマンションに入居。その後、堀川容疑者と同居を始めた。同区内の病院に通院し、遅くとも5月には生活保護を受給していた。月6万4000円の家賃の滞納はなかった。【山本愛、飼手勇介】
毎日新聞 2010年8月22日 東京朝刊