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裁判員裁判:米原・排水槽殺人 異例の長期、被告否認で公判11日間 /滋賀

 米原市の雑排水槽で昨年6月、長浜市今川町、会社員、小川典子さん(当時28歳)が殺害された事件で、大津地裁は3日、殺人罪に問われた森田繁成被告(41)=米原市=の初公判を11月4日に開くことを決めた。12月2日の判決までに計11日間の公判があり、裁判員裁判としては異例の長期日程となった。有力な物証が乏しいなか、森田被告は無罪を主張しており、裁判員の判断が注目される。【前本麻有】

 昨年10月以降、裁判の争点などを整理する「公判前整理手続き」が、同地裁で9回にわたって行われた。これまでの県警の調べで、森田被告の乗用車の助手席側のフロントガラスやバックミラーが破損し、車内から血液反応が出たことが分かっているが、犯行と直接結びつく証拠は見つかっていない。

 森田被告は、殺人容疑で逮捕されて以来、一貫して「身に覚えがない」などと容疑を否認しており、法廷では弁護側と検察側が全面的に対立する構図になりそうだ。検察側は間接証拠を積み重ね、有罪を立証する方針で「裁判員に分かりやすい立証を心がけたい」としている。

 一方、地裁は証拠調べや証人尋問、評議に長時間を要すると判断。11月2日に選任手続きを行った後、同月4日から計10日間の審理日程を確保した。その後、判決までに評議が行われる。

 最高裁の今年5月末までの統計によると、選任手続きから判決まで、裁判員が裁判所に足を運ぶ日数(職務従事日数)は平均3・8日。今回は少なくとも13日以上地裁に出向くことになり、従来と比べ、裁判員の負担が増すことが予想される。

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 ◇米原女性殺害事件

 09年6月12日早朝、米原市伊吹の雑排水槽で汚泥をくみ取っていた作業員が槽内で小川典子さん(当時28歳)の遺体を発見。現場付近には小川さんのものとみられる大量の髪の毛や化粧品が散乱していた。小川さんの携帯電話履歴などから当時の交際相手で、小川さんと同じ工場に勤務していた森田繁成容疑者(41)=同市坂口=が浮上し、殺人容疑で逮捕・起訴された。

 起訴状によると、森田被告は同年6月10日午後9時~翌11日午前1時、小川さんの頭などを鈍器で何回も殴打して瀕死(ひんし)の重傷を負わせ、雑排水槽内に落とし窒息死させたとされる。

毎日新聞 2010年9月4日 地方版

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