2010年9月3日
もし交通事故で急死したら、インターネット上に保存した家族の写真や電子メール、簡易投稿サイトへの書き込みなどの「デジタル資産」はどうなるか――そんなことを考えたことはないだろうか。米国などで、そんな心配にこたえるデジタル資産の相続サービスが盛んになっている。
デジタル資産の管理は、ログイン情報(利用者名とパスワード)が必要だが、それを知る人物が死亡すると、手出しできなくなる。そこで、ログイン情報を死亡後に、指定しておいた人に伝えるサービスが増えている。
カリフォルニア州の「Legacy Locker」はログイン情報の保管を受け付け、顧客が死亡すると、家族らの確認を経て、生前に指定した相続人に情報を伝える。「if i die」というサービスは、生存確認の電子メールに1カ月間返事がないと「死亡」とみなし、生前に登録したメッセージを、指定した人に届ける。これらは日本からも利用可能だ。
同様のサービスを提供するウィスコンシン州の「Entrustet」は「大きな反響がある日本でも死亡確認ができるようにしたい」と、日本での事業展開に意欲を見せている。ログイン情報は秘密情報なので、各社は「生前は安全に保管し、死亡確認は厳しく行う」ことを売り物にしている。
死後のデジタル資産の問題は、ネットに親しんだ世代が増え、拡大するとみられる。国内のブログや交流サイトの運営会社によると、遺族から連絡がない限り、故人はサイト上で「生き続ける」ことになる。
英紙フィナンシャル・タイムズによると、イラク戦争で死亡した息子の思い出を再現するため、両親が2005年に米ヤフーが提供する無料メールのアカウントの譲渡を求めてヤフーを提訴し、裁判所は譲渡を認める判断をした。
しかし、米ヤフーは現在も譲渡を認めていない。ヤフージャパンも「基本的に遺族によるログイン情報の継承は認めていない」という。
交流サイトを運営するミクシィは「問い合わせに個別に対応している。日記などのコンテンツの権利は相続人に引き継がれる」と話している。ツイッターは本人死亡の場合、家族らの求めでアカウントの消去や「つぶやき」のコピー提供などを行う。「アメーバブログ」の運営会社サイバーエージェントは「遺族からの申し出で削除などの対応をしている」という。
一方、自分のパソコン内に保存した様々なデータの死後の扱いも気になるところ。
ソフトウエア会社「シーリス」(大阪市)がウェブサイトで無料公開しているソフト「僕が死んだら…」は、死後、見られたくないデータを消去する。生前に見られても良いデータと、そうでないものを選別しておき、遺族がパソコンのデスクトップのアイコンをクリックすると、故人の音声や文章でのメッセージが起動、同時に指定されたデータが消去される。高度な消去技術で復元は困難という。
同社の有山圭二代表は「自分が使うために作り、知人に配ったら評判が良くて公開した。4万件以上のダウンロードがあった」と話している。(勝田敏彦=ワシントン、松尾一郎)
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