2010年09月03日

趣味含む

蔵書を整理していたら、こんなん出てきました。




『文學會議』 昭和22年12月発行

自殺企圖者   三島由紀夫作

嫉妬こそ生きる力だ。だが魂が未熟なままに育つた人になかには、苦しむことを知つて嫉妬することを知らない人が往往ある。彼は嫉妬といふ見かけは危険でその実安全な感情を、もつと微妙で高尚な、それだけ、はるかに危険な感情と好んですりかへてしまうのだ。
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その時久しくわすれていた切ない情緒が彼の胸を締めつけた。最後に美子を会ったあの日、彼女がたえず三宅へ向けていた熱意ある眼差を苦しげに見いっていた時にきた情緒だつた。そしてあの日まで、さほど烈しくはなかったが絶えず彼が親しんでいた情緒だつた。
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しかも今では花がもはや地中の種子の時代を忘れ去つているように、原因結果の縛めをはなれて、死は独立し見事に完成したまばゆい形態としてそこに在つたのだ。それは距離という繋りからも自由になつたので、明秀の目に見えぬほどか間近に在つて彼に対して屹立している。それは彼の内部を支配している不可見の外部の力、いつも彼自身の存在を乗り越えている矛盾せる暴力のやうに思はれた。
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目をあけて沖の汽船を見ると、白い船腹が燦爛とした。そして不意に身近に起つたエンヂンの響は連なる小艇の一つが沖へ向つて走り出したのを知らせた。


なんてかぐわしいんでしょうね。
一気に読んで
「ほぉ~~~~~っっ」
とため息をつきたくなる。
三島さんの小説には、入り込んでしまう魅力があります。

横でJ平が、写真の『新潮』(薔薇刑のページをアップ)を見ながら
「三島由紀夫って何した人?」
「えぇぇぇーーーーっっ?!作家じゃん」
「作家?軍服着てるよ。なにしたかった人?」
「一言で言うとなると難しいわね・・・・コンプレックスもあったみたいだし」
「この人は、ゲイっていうより自分が好きな人なんでしょね」

J平、三島由紀夫が誰なのかは知らなくっても・・・・・鋭い・・・・なかなか鋭いかも・・。
その横で、花華院姫子が
「最中の皮は金魚の餌ーーーー!!」
と叫んでいます。
(汚い足だけ登場)




この二人に三島由紀夫を語っても
「だれ~~~~~~??」


話す気も失せます。



お口直しに



昭和のガラス、なんだかノスタルジックな気分になりますね。



型ガラスの模様は幾何学模様でステキ。




J平、ガラスを見ながら
「この模様は・・・家紋?」
「かもん???」
この柄を見て、家紋と言うひとは世界にJ平だけのような気がする。

今から姫ちゃん、変身タイムで~~~す。












Posted by ソララギャラリー at 18:50│Comments(9)TrackBack(0)ショップ情報

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この記事へのコメント
三島由紀夫を、語るのは、難しすぎる~と思うのは、私だけ?

この足・・・・・なんか、三島由紀夫と素敵なガラスの器の間に入る写真では、
ないわぁ~~~~~(笑)なんで、おまたに手入れて、携帯してるの?
わからない二人ね。。。。。どうも、イケ面には、ご縁がなさそうな今日この頃です~ソララちゃん・・・・・
Posted by hallyharu at 2010年09月03日 20:34
ぶっぶぶっっ!
家紋!家紋!こんな家紋あったら良いかもっ(笑)
紫色のガラス、素敵ですね~~っ。バラかな!?
Posted by 河童嫁河童嫁 at 2010年09月03日 22:58
三島由紀夫って何した人・・・ 顔と鍛えた体しか浮かんでこんわ。
まだ、本は読んだことない。
難しそうな人やし。
Posted by なおさん at 2010年09月04日 00:03
私は2枚目の皿が好きです。
 
次回、東京へお越しの際は、府中の霊園へご案内致します。
 
 
(癶▽癶)ノ☆彡
Posted by yunmu at 2010年09月04日 01:07
>hallyharu さん

そうですね。ミシマさんを語ったら1週間は帰しませんよ。んふっ。
haruさんから頂いた最中をご機嫌で食していらっしゃいました(姫は餡だけ。J平は皮だけ(笑))
おまたに手は・・・・落ち着く?
イケ面・・・・・・んん~っ、確かに縁がないですわ。
きっと、こちらのほうに寄せない結界でもあるんじゃないかと思う今日この頃・・。
Posted by ソララギャラリー at 2010年09月04日 13:50
>河童嫁ちゃん

毎度、J平には驚かされます。
おばぁちゃんちで見たら古臭いと思うかもしれないけど、白磁食器などと合わせると現代にも十分に通用するモダンさですよね。
紫のバラ・・・・・・漫画であったような・・・ツキカゲセンセーー
Posted by ソララギャラリー at 2010年09月04日 13:55
>なおさん

ミシマさんの死で日本の文学は終わったと言う方もいらっしゃるくらいです。
ミシマ文学はそこまで優れてると私も思います。
最初は「仮面の告白」がオススメですよ~っ。個人的には「憂国」とか「剣」が好き。
秋になったら是非、読んでみて下さい!!
Posted by ソララギャラリー at 2010年09月04日 13:58
>yunmuさん

2枚目は、さくらドロップのようなオレンジ色ですよ~っ!

うほほほっ!嬉しい!
一度、11月25日の憂国忌参拝がしてみたいですよ。
武蔵野御稜も案内して頂きましたし、なんだか・・・・・墓参りツワー・・・イイカモ。
ミシマさんがお亡くなりになった時、家族は遺品を惜しげもなく処分しようとしたのだそうです。
なんだか、複雑な思いがしました。
家族を持つ者としては、わかる気もする。
そのあたりも、霊園で語ってみたいですよ~!
Posted by ソララギャラリー at 2010年09月04日 14:07
今日の日記はリンクル福井のブログ内で起こったことを綴っていきます。
http://megalodon.jp/2010-0904-1238-21/yuyasato.linkulblog.net/e100762.html
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Posted by 今日の日記はリンクル福井のブログ内で起こったことを綴っていきます。 at 2010年09月04日 14:08