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初の著名人の裁判員裁判…裁判員も“緊張”
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押尾学被告の裁判員裁判初公判で、裁判員に選任されなかったことについて感想を述べる男性会社員
Photo By 共同 |
東京地裁でスタートした押尾学被告(32)の公判は、著名人が被告となった初の裁判員裁判という点でも大きな注目を集めている。裁判員の選定から判決まで、今後の同様の裁判のモデルケースとなるともされる。判断の難しい否認事件ということもあり、選ばれた裁判員たちは一様に緊張した面持ちで法廷に臨んだ。
東京地裁は3日、裁判員6人、補充裁判員3人を選定。裁判員のうち4人が男性で2人が女性。裁判員裁判では2度目の使用となる同地裁最大の104号法廷に入った裁判員たちは皆緊張した表情。年齢は30代ぐらいの裁判員が男女ともに1人、ほかは40〜50代で会社員風。服装はスーツ姿の女性から、Tシャツ姿の男性までさまざまだった。
初の著名人の裁判員裁判ということで注目される中、法廷に臨んだ6人は、努めて冷静に情報を得ようという姿勢が見られた。モニターに女性の遺体が映る場面でも目を背ける人はなく、時折メモを取ったり、考え込むような表情を見せる姿も。押尾被告の表情を確かめるように見つめる視線もあった。
午前9時すぎから行われた裁判員の選任には、呼び出し状を受け取った34人中、27人が出席。候補者は「被告と親せきか」「事件の関係者に知り合いはいるか」などのアンケートに答え、その後抽選を経て、6人が決定した。
抽選で裁判員に選任されなかった東京都葛飾区の30代の男性会社員は「裁判所に来るまで自分がどの事件の候補者か分からなかったので、待合室のプロジェクターに押尾被告の名が映し出されて驚いた」と言い、「芸能人で初の裁判員裁判らしいので、やってみたかった」と残念そうな様子。
押尾被告の事件について「個人的には(現場から)離れずに別の方法があったのではないかと思う」とし、「報道などによるこれまでの先入観は捨てて、検察側と弁護側双方の話を聞きたかった」と話した。
▽裁判員裁判 市民感覚を裁判に反映させるため、昨年8月に制度がスタートした。選挙人名簿から候補者が無作為抽出で選ばれ、調査票の記入、当日の面接、抽選などを経て、一つの裁判につき6人の裁判員が選ばれる。裁判員裁判となるのは地方裁判所で行われる刑事事件で、控訴審や上告審は対象外。主に殺人などの重大事件で、通貨偽造などが対象になることも。また、同じ罪状でも裁判員裁判になるものとならないものがあり、国民の関心が高い重大事件は対象になりやすい。3人の裁判官もともに審理。今年7月末までに5222人が裁判員を経験した。
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