国営川辺川ダム計画の反対派で組織する実行委員会が主催する「清流・川辺川現地調査」のシンポジウムが29日、相良村の総合体育館であり、県内外から約200人が参加した。水没予定地を抱える五木村の和田拓也村長もパネリストの1人として登壇し、地域再建への協力を求めて訴えた。
和田村長は「ダムが中止になりつつある中、移転前の生活を懐かしむ声が上がっている」と発言。「水没予定地の住民は1世帯を除き、国、県との約束通り移転したが、道路整備など移転補償事業が約400億円分残っており、不満がある」と現状を説明した。
これに対し、会場からは「国有地になった水没予定地が村の再建に使えるように、私たちも国に提言したい」などの声が上がった。
シンポの冒頭、実行委メンバーで「子守唄の里・五木を育(はぐく)む清流川辺川を守る県民の会」の中島康代表は、和田村長の出席を「五木村とダム反対派の意見がことごとく対立する不幸な時期もあったが、大きな転換点になると思う」と歓迎。閉会後、和田村長は「ダム計画は法的に生きているという村の姿勢に変わりはない。しかし、村の現状を知ってもらって有意義だった」と話した。
=2010/08/30付 西日本新聞朝刊=