NHKは3日、受信料を滞納している契約者1人に対して財産を差し押さえる強制執行を実施したと発表した。強制執行で受信料を徴収したのは初めて。
NHKは今年5月、全国各地の5人の滞納者を対象に、管轄の地方裁判所へ強制執行を申し立てた。このうち4人は支払いに応じたが、東京都内の1人は応じなかったため、強制執行を実施。滞納額の一部を回収した。
強制執行の具体的な手段や滞納額、回収額は、「本人の特定につながる」として明らかにしていない。残額は後に支払われ、現在は申し立てを取り下げたという。
NHKは、職員の不祥事で受信料の支払い拒否が増えたことを機に受信料徴収の姿勢を強化。2006年から滞納者に対して法手続きをとるようになり、今回初めて強制執行に至った。(村瀬信也)