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【大相撲】

力士“第2の人生”へ相談室設置 秋場所後に進路セミナーも

2010年9月3日 紙面から

 日本相撲協会が第2の人生を踏み出す力士のための“進路相談室”開設を検討していることが2日、分かった。力士は引退後はつぶしがきかず、就職活動に苦労しているのが現実。生活指導部に「自立就職支援相談室」(仮称)ができれば、ここを窓口にして、相撲に集中しながら、社会へ踏み出す準備もできることになる。

 画期的な試みだ。現役を続けながら、引退後の就職活動もできる。日本相撲協会が開設を検討している「自立就職支援相談室」(仮称)は、外部ではなく生活指導部に設置される予定。力士は相撲だけに集中していればいいという考えから、これまでは現役中に就職のことを考えるのはタブーとされていたが、この相談室は協会直属だけに気兼ねなく相談ができることになる。

 早ければ、今月中に設立され、東京場所後に希望者を集めたセミナーなども開かれる予定になっている。個人でも相談できるようにし、就職するにあたって必要な情報を得ることができる。ただし、相撲協会は、就職を斡旋するのではなく、あくまでもセミナーを開いたり、相談を受け付けるだけ。

 就職先探しに関しては、2008年から活動している外部の「セカンドキャリアサポートセンター」と連携。同センターでは、現役中に、短期間の就職体験(インターンシップ制度)もでき、自分の適性を知ることもできる。

 引退後の就職については、8月31日に行われた力士会でも、一部の力士から意見が出た。つぶしがきかず、飲食店など業種も限られてくるのが現実で、多くの力士、特に幕下以下で終わった力士は不安も多い。相談室はそういう不安を軽減、相撲界を離れても道を踏み外すことがないようにすると同時に、入門希望者の不安も少なくすると期待される。

 

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