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【朝鮮半島ウオッチ】まるで19世紀 中国への「属国化」が顕著な北朝鮮 後継体制もお伺い? (2/3ページ)
計画のカギを握っていたのは中朝をつなぐ橋。国境の鴨緑江には「中朝友誼橋」(1943年建設)があるが、老朽化が激しく、中国は新大橋建設を数年前から提案。昨秋、温家宝首相の訪朝で金総書記が「新鴨緑江大橋」(中国・丹東−北朝鮮・新義州)建設に合意した。
羅津の使用権も大橋建設も、「北朝鮮の主権がかかわる」と北朝鮮が難色を示していた懸案だ。昨秋、中国提案を受け入れた背景には、国際的孤立のなかで後継づくりの準備を始めた金正日体制が、政治、経済ともに中国に深く組み入れられることを拒めなくなった事情が強く反映している。
新鴨緑江大橋は3年後に完成の予定。「中朝友誼橋」だけでも、これまで北朝鮮の対外貿易の約50%をまかなってきただけに、新大橋の開通で飛躍的に中朝経済関係が増大、北朝鮮の中国依存度が増すのは明らかだ。
8月末の中朝首脳会談後、中国側は胡錦濤氏が「政府が主導し、企業が主体となり、市場が運営し互恵・ウィンウィンを旨とする経済・貿易協力のを発展に務める」などと提案したことを明らかにしたうえで、「金正日氏は胡錦濤氏の意見に完全に賛同した」と断言した。北朝鮮側は「共同の関心事となる国際、地域問題に関して完全な見解の一致をみた」としただけで具体的なことは省いて発表した。ただ、中国側の熱烈歓迎ぶりを強調し、「朝中親善」を、24回も繰り返した。
北、「中朝は代を継いで親善」と高らかに報道
金総書記が後継人事や世襲について胡錦濤氏に伝えたかどうかは不明だが、両国の官製メディアの報道ぶりは、双方の関心事をわかりやすく反映していた。