小沢氏「潔白を主張したい」審査会の在り方に疑問も

民主党の谷亮子参院議員（左）の事務所に、あいさつ回りに訪れた小沢前幹事長

　民主党代表選で菅直人首相に挑む小沢一郎前幹事長は３日午前、テレビ朝日の番組で、収支報告書虚偽記入事件をめぐり首相になった場合、検察審査会が小沢氏の強制起訴を議決すれば、起訴に同意し裁判に臨む考えを明言する一方、現在の検察審の在り方に疑問を呈した。菅氏は午後、都内でエイズ治療写真展記念講演会に出席。薬害エイズ問題解決に取り組んだ自身の実績をアピールする狙いだ。

　検察審について小沢氏は「強制力を持った捜査当局が捜査して何もなかった、不起訴だということについて、一般の素人の人がそれをいいとか悪いとかいう今の検察審査会の仕組みが果たしていいのかどうかという議論は出てくる」と指摘した。

　小沢氏の資金管理団体を舞台にした事件は、東京第５検察審査会が４月、「起訴相当」と議決。１０月にも２度目の議決をする可能性があり、再び起訴すべきだと議決すれば、通常は強制起訴される。

　憲法７５条は「国務大臣は在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない」と規定し、首相が自ら同意しなければ訴追されないとされる。小沢氏は「首相に就任して強制起訴となったら同意するのか」との問いに「はい」と回答。「堂々と受けて自分の潔白を主張したい」と強調した。

　沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場移設問題に関連して「沖縄に海兵隊の実戦部隊はいらない。米国もいらないと思うから引き揚げている」との認識を示した。

　小沢氏はこの後、所属参院議員の議員会館事務所を“戸別訪問”。自らの政策集を手渡しながら「頑張りますので、よろしくお願いします」と支援を要請した。

　菅氏は午前中は公務に専念。小沢氏は午後も衆院議員らの事務所を回る地道な“どぶ板”作戦を展開した。

（2010年9月3日15時14分  スポーツ報知）

ソーシャルブックマークに登録