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【ベネチア2日】第67回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品された映画「ノルウェイの森」(トラン・アン・ユン監督、12月11日公開)に主演した俳優・松山ケンイチ(25)が“賞取り宣言”をした。この日の公式会見前、取材に応じた松山は「ベネチアには遊びに来たわけではない。男優賞を取りにいきたい」と、1965年の故・三船敏郎さん以来となる快挙へ手応えを感じている様子だった。
3大映画祭(ベネチア、ベルリン、カンヌ)どころか、ヨーロッパに上陸したのも初めて。しかし、松ケンには“観光気分”に浸るつもりはなかった。
「映画祭以外で、楽しみたいことはあるか」と報道陣に聞かれると、質問が終わる間もなく、即答した。「今回は、遊びに来たわけじゃないですからね。観光? スケジュールがタイトということもあるけど、しないでしょうね」。映画祭以外のことには全く興味がない様子。最も楽しみにしていることを「一番の目的は、試写会に出て、お客さんの反応を見ることです」と話した。
2006年の報知映画賞新人賞など、国内では数々の賞を受賞しているが、今回は“世界デビュー”を狙っている。トラン監督が「一番を狙いにいく。金獅子(グランプリ)を持って帰るよ」と口にすると「じゃ、僕も取りにいこうかな」。キッパリと言い切った。
ベトナム生まれのトラン監督は05年に「シクロ」で金獅子賞を獲得。“勝ち方”を知っている。その監督からは「キャストが素晴らしい仕事をした。役者が賞をもらえるような作品になっていると思う」と頼もしい言葉が。松ケンは思わず笑みを浮かべた。
過去に同映画祭で日本の作品が金獅子賞を受賞したのは97年の北野武監督(「HANA―BI」)など3作品。男優賞となると61年「用心棒」、65年「赤ひげ」で受賞歴がある故・三船敏郎さんだけだ。各賞は映画祭最終日の11日に発表されるが、受賞すれば日本映画史上45年ぶりの快挙となる。
公式会見には各国から150人の取材陣が集まった。通常、日本の作品には日本のマスコミからの質問が多いものだが、海外メディアからの質問が相次ぐなど、注目を集めた。「間違いなく日本を代表する作品。世界中の人が(映像化を)待っていたと思うし自分も日本代表としてここに来たという感覚があります」と、松ケンは自信を見せていた。
◆「ノルウェイの森」 18年前に死んだ親友の恋人・直子(菊地凛子)と偶然再会したワタナベ(松山)。2人は付き合いを深めるが、それにつれて直子の喪失感は深く、大きなものとなり、やがて入院することに。そんな折、ワタナベは大学で生に満ちあふれたみずみずしい少女・緑(水原希子)と出会う。村上春樹氏の原作は1987年に刊行され、それまでの国内小説の発行部数記録を塗り替えたベストセラー。国内では上下巻合わせて1000万部を超え、世界36か国の言語に翻訳され、世界中に熱狂的なファンを持つ。
◆ベネチア国際映画祭 「世界3大映画祭」の一つで、世界最古の映画祭。毎年9月、イタリア・ベネチアのリド島で開催される。グランプリは金獅子賞と呼ばれ、金の獅子をかたどったトロフィーが贈られる。日本作品では1951年「羅生門」(黒澤明監督)、58年「無法松の一生」(稲垣浩監督)、97年「HANA―BI」(北野武監督)が金獅子賞を受賞している。
(2010年9月3日06時03分 スポーツ報知)
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