中国の海軍力増強などを受けて、アメリカが太平洋地域への潜水艦の重点配備を進めるなか、アメリカ海軍最新鋭の原子力潜水艦が、3日、国内では初めて神奈川県の横須賀基地に入港しました。
横須賀基地に入港したのは、アメリカ海軍のバージニア級原子力潜水艦「ハワイ」(7800トン)です。「ハワイ」は先月、母港としているハワイのパールハーバーを出港したあと、初めてアジア周辺の海域に入り、3日、乗組員の休養と補給のため横須賀基地に入港しました。「ハワイ」などバージニア級潜水艦は、中国の海軍力増強や対テロ作戦などに対応するため、アメリカ海軍が導入を進めている最新鋭の潜水艦で、巡航ミサイル「トマホーク」の発射装置を備えているほか、特殊部隊を陸地にひそかに送り込む能力も備えています。潜水艦「ハワイ」は、今後半年間、アジア地域にとどまり、第7艦隊の指揮下でグアムや日本国内の基地などを補給の拠点にして任務に当たるということです。アメリカ海軍は、潜水艦の60%を太平洋地域に重点的に配備する計画をすでに完了し、朝鮮半島情勢や中国海軍の動向への警戒を強めていく方針で、バージニア級潜水艦が、今後、その中心を担うものとみられます。