2010-08-15
iPhoneダウングレードについて(補足と説明)
iOS4.0.2がリリースされましたが、ダウングレードしたい人などがでてきているようですし、ダウングレードについて補足・説明しておきたいことがあるので、まとめておきます。ダウングレードやSHSHの概念について説明したり、ダウングレードのやり方などが一部変わりましたので、一読することをオススメします
ダウングレードの記事については、以前に、
http://d.hatena.ne.jp/KMJB/20100612/1276341616
で記事にしたのですが、補足しておきたいことや、ダウングレードの概念をおさらいしておこうと思います。
概念
みなさんが分かっているように、通常、新バージョンのiOSがAppleからリリースされると、iTunesで旧バージョンへの復元ができなくなります
バグの脅威からユーザーを守るためや、Jailbreak対策などから、iOSバージョンを統一するなどどいう趣旨があるのだと思われますが、特定のiOSバージョンを維持したいJailbrealerなどにとって、やっかいなシステムです^;
このシステムの鍵になるのがECIDと、Appleの認証サーバーなのです。
- ECID
ECIDとは、デバイス1台ごとに固有の16桁の数列です。デバイスをリカバリーモードにして接続した状態で、WindowsのUSBviewや、MacのSystem Profilerを使用すれば、ECID自体は簡単に読み出すことができます。
- Apple認証サーバー
iTunesからファームウェアを復元などする際に、作業中に『iPhoneソフトウェアを確認中』というダイアログがでます
この裏ではiTunesが、接続された機器のECIDと、アップデートしようとするファームウェアの情報を、Appleの認証サーバに送信し、次のような認証を行っています。
・ファームウェアの情報が、Appleが許可しているバージョンの正規ファームウェアかどうか確認。
・確認できれば、送信されたECIDとファームウェア情報をキーにして署名(ECID SHSH) をしたファイル群 ECID blobsをiTunesに返す。
・署名されたECID blobsを受け取って初めて、iTunesはファームウェアとECID blobsをデバイスにアップロードする。
・デバイスのブートROMは、自分のECIDの署名があるかどうかを確認し、復元作業に入る。
新しいファームウェアが出ると、古いファームウェアに復元できなくなるのは、Appleが古いファームウェアへの署名を停止するからなのです。
この前に記事に書いたように、ECIDによるファームウェア認証は、3GSと、第3世代Touchで初めて利用されるようになり、ブートROMにこのためのシステムが組み込まれています。なお、iOS4.0以降では、3G以前の旧デバイスでもソフトウェアベースのECID認証がされるようになりました。注意です
そこで、ECIDを別途保存し、ダウングレード時に接続させるサーバーを切り替えれば、任意のファームウェアにダウングレード・復元することが出来るようになるのです
ECID保存方法は大きく分けて2つ程あります
(1)Cydia経由で保存
初めてJailbreakすると、最初に以下の写真のような画面が出て、「Make my Life easier」をタップすれば自動的にECIDがCydiaサーバーに保存されます。
(2)TinyUmbrellaで保存
他にも、TinyUmbrellaというソフトで保存できます。
保存方法などについては、
http://d.hatena.ne.jp/KMJB/20100626/1277537874
にて説明しましたので、参照ください
(1)(2)両方とも(TinyUmbrellaでは、LocationをCydiaにした場合)、ECIDが保存されると、以下のようにCydiaHomeにて上部に、緑色で、ECID保存のメッセージがでてきます
この緑色で表示されたバージョンのファームウェアに復元することが出来るのです。ただし、ECIDは次のバージョンのファームウェアが出るまでに保存しないと取得できなくなるので注意してください
ダウングレードについて〜補足と説明
ダウングレードについての方法の詳細は、
http://d.hatena.ne.jp/KMJB/20100612/1276341616
で紹介していますので参照していただければいいのですが、補足することがあります。重要です
まず、ダウングレードについての最新情報ですが、iTunes9.2.1最新バージョンでもダウングレードできます
なお、かなり簡単にダウングレードできる方法もあります。それは、TinyUmbrellaとiTunesのみでできてしまいます
以下に方法を紹介します〜(TinyUmbrellaの最新バージョンはv4.01.08 http://thefirmwareumbrella.blogspot.com/からDLすること)
1.「Start TSS Server」をおす
2.iTunesから任意のFWを選択し、復元
3.エラー1015がでたら、TinyUmbrellaの「Kick Device Out of Recovery」を押せば、Activateされます
なお、これ以外の方法に、iRecoveryを用いて復元する方法もあり、TinyUmbrellaを用いらないやり方もあります(TinyUmbrellaでうまくダウングレードできない場合にお試しください)
その場合、host fileに追記することがあります
ここで、iTunes9.2からhost fileに変更がきていて、以前のhost fileに追記の文字列では、復元時に違うエラーが出てしまいます
そこで、以下のように追記してください(C:\Windows\System32\drivers\etc\ and locate “hosts” file)(Mac OS X users can get to “/etc/” directory by going through “Go –> Go to Folder” from Finder.)
74.208.105.171 gs.apple.com
あとは、
http://d.hatena.ne.jp/KMJB/20100612/1276341616
のとおりのダウングレード方法で出来ます
以上です〜