データの転送は、本体側面のUSB2.0端子をパソコンと接続して行う。対応する音楽データのフォーマットは、MP3、WMA、WAV。従来同様、専用ソフト「TOSHIBA Audio Application(TAA)」を利用して、パソコンから転送するのが基本だ。
▲転送用ソフト「Toshiba Audio Application」。右側の欄に、ファイルやフォルダをドラッグ・アンド・ドロップすることで、転送できる |
TOSHIBA Audio Application(TAA)での実際の転送だが、エクスプローラライクなTAAのウインドウに、音楽データを収めたフォルダをドラッグ・アンド・ドロップするだけ。非常に簡単だ。実際に、MP3 128kbpsでエンコードした約46分のアルバム(43MB)を、転送してみたところ、わずか35秒で終了した。実際に転送が始まるまで多少オーバーヘッドがかかるようだが、転送が始まってしまえばかなり速かった。
ファイルやフォルダの削除も、TAAのアプリケーション上で可能だが、「オーディオのみ」表示の設定にチェックを付けていると、なぜかファイル、フォルダの削除ができなくなった。どうして、このような仕様にしているのか、少し疑問に感じる部分だ。
また、TAAは転送機能に特化しているため、CDからMP3やWMAにリッピングする機能はない。ユーザーは別途、ソフトを用意する必要がある。
そこでうれしいのが、新たに「Windows Media Player 9(WMP)」を使った転送にも対応した点だ。WMPで、リッピングから管理、転送まで一環して可能になった。ただ、転送速度はTAAと比べると劣る。同様のアルバムをWindows Media Playerで転送したところ1分33秒と、約3倍の時間がかかった。
このように一長一短あるため、WMPで音楽ファイルを管理しているユーザーも、大量のファイルの転送はTAAで、アルバム1枚分程度の曲の追加はWMPで、と使い分けたほうがよいかもしれない。
gigabeatは、著作権保護のために、転送の際にファイルが暗号化される仕様だ。外部ドライブとして認識したgigabeatに、直接ファイルを転送することも可能だが、そうしたファイルはgigabeat上では再生は無理。また、暗号化されたファイルをパソコンに取り出しても再生はできない。そのため、必ず上記アプリケーションを利用してデータを転送する必要がある。ちなみに、Windows Media Player 9を利用しても、暗号化されてgigabeatに転送される仕組みだ。
▲Windows Media Player 9経由でもデータ転送が可能になった。もちろん、こちらを利用してもファイルは暗号化される | ▲プレイリストの作成も従来同様。gigabeatに転送したファイルをウインドウにドラッグ・アンド・ドロップすることで、プレイリストを作成できる |
▲標準で付属する充電用のクレードル。クレードル経由でデータ転送したいところだが、残念ながら対応せず。写真のように側面のUSB端子を利用する必要がある |
gigabeatには、標準で充電用のクレードルが付属する。しかし、iPodのようにクレードルを経由したデータの転送はできない。左の写真のように、本体側面のUSB端子にUSBケーブルを接続しなければならないのが、ちょっとカッコ悪い。ぜひクレードル経由での転送に対応していただきたいところだ。
●音質は高品位、プレイリストの自動作成も
肝心の音質だが、かなり高品位。携帯音楽プレーヤーの中でもトップクラスの音質だと感じた。音質には定評のあるiPodと、同一の曲を再生してみて比較したところ、音の分離や繊細さはiPodに劣るものの、音の迫力はgigabeatのほうが上だった。中域が少し強調される傾向にあるので、ロックやポップスなどを聴く場合は、gigabeatのほうが向いているかもしれない。