伊東市富戸で伝統のイルカの追い込み漁を7年ぶりに解禁
2010年8月27日 10:50 伊東市
伊東市富戸で9月1日、イルカの追い込み漁が解禁となる。解禁を前に、いとう漁協は26日、富戸支所で、報道関係者対象の説明会を開き、追い込み漁の現状や国が定めた本年度の捕獲量などについて説明した。
追い込み漁は明治時代に始まった伝統漁法の一つで、複数の漁船が拡張機で音を鳴らしながら、イルカの群れを浜に追い込んで捕獲するもの。現在は、富戸と和歌山県太地町の全国2カ所で行われている。
富戸の捕獲量は年々減少、2004年の24頭を最後に捕獲されていないが、今年は8月初めに白浜沖でバンドウイルカの大きな群れを発見した、との情報が寄せられている。
漁期は9月1日から来年3月31日までだが、10月から12月にかけてがイルカの最も多くなる時期で、04年の捕獲も11月中旬だったという。
国が定める富戸のイルカの本年度捕獲枠は419頭。捕獲したイルカは水族館に引き渡すほか、自家消費や発信機による生態調査などを計画している。
日吉直人理事専務は「最後の漁は平成16年だった。今年は近年にない情報もあるため期待している。漁法の技術を後継者に伝えていくためにも実施したい」と話した。
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