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[ICON]大前研一「ニュースの視点」

戦略不在の日本〜他国の”戦略的な”通商交渉、観光振興、徴兵制度から学べること

大前研一

提供:大前研一「ニュースの視点」

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レアアース希少金属の輸出制限めぐり議論
東アジア観光日中韓観光相会合で共同声明採択
ドイツ成人義務ドイツ連立与党内で制度存廃論が争点
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▼レアメタル確保は騒ぐほど大きな問題ではない
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日中両政府の経済閣僚が集まる「日中ハイレベル経済対話」が28日、北京で開かれました。

ハイブリッド車(HV)や省エネ家電の部品生産に使われる「レアアース(希土類)」の 輸出枠を中国が大幅に削減した問題で、日本側は「世界全体に大きな影響がある」などとして削減の再考を求めましたが、中国側は採掘に伴う環境問題などを理由に応じず「ゼロ回答」に終わりました。

ここでの問題は「日本の対応に戦略が全くないこと」だと私は思います。直嶋正行経済産業相にしても岡田克也外務大臣にしても、ただ「頼むだけ」だからあっさりと断られてしまうのです。

この点、非常に上手だと感心するのが台湾のやり方です。台湾の場合には、例えば中国に合弁事業を持ちかけます。

そして台湾でモーターなどの製作を担当し、そうした部品を作るにあたって「レアメタルが必要なので下さい」と頼んでいます。

一方的に「どうか下さい」と頼むのではなく、商談と絡めつつ調達するという方法です。

日本のように政府レベルだけで物事を進めようとして、政治家が「お願いします」と出かけても、中国政府にしても現場のことはよく分かっていませんから断られてしまうのです。

ただ仮に中国からのレアメタルの調達が困難だとしても、それほどパニックになる必要はないと私は判断しています。確かにレアメタルの生産量は中国が世界の97%を占めていて圧倒的にトップです。

しかし埋蔵量に目を向けると、

中国36.4%
CIS諸国19.2%
米国13.1%
豪州5.5%
インド3.1%

となっていて中国以外の選択肢があることが分かります。

※「レアアースの生産・埋蔵国のシェア」チャートを見る


また、実は日本もかなりの量のレアメタルを「埋蔵」していると見ることもできます。
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大前研一「ニュースの視点」

大前研一

経営コンサルタントであり、平成維新の会後の特定非営利法人「一新塾」創立者。株式会社大前・アンド・アソシエーツ代表取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役、ビジネス・ブレークスルー大学院大学学長。

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